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2007 年度 実績報告書

カオス同期を活用した新ワイヤレス通信方式の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19656093
研究機関北海道大学

研究代表者

佐野 栄一  北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 教授 (10333650)

研究分担者 池辺 将之  北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (20374613)
キーワードカオス / ワイヤレス通信 / ネットワーク / プロトコル / 発振回路
研究概要

本研究は、自然現象や社会現象で普遍的に見られるカオス同期に学ぶことにより、カオス同期による端末クラスタの形成、クラスタのグラフ論的性質を理解し、クラスタを活用した経路探索プロトコルを考案することにより、これまでのワイヤレス通信システムに革新をもたらす新たな通信方式を創出することを目的とする。初年度として、ネットワークトポロジーとカオス同期の関係の理解、ディジタル方式発振回路の検討などの基礎的研究を行った。(1)カオス発生器を有するノードを円内あるいは直線に沿ってランダムに配置し、カオス発生器としてChua回路、ローレンツ写像、レスラー写像を用いて数値シミュレーションを行った。その結果、レスラー写像が最も同期する確率が高いこと、その理由はPecoraの同期安定条件で説明できることを明らかにした。(2)上記カオス発生器より構成が簡単なKuramoto発振器に注目して同様のシミュレーションを行った。レスラー写像より同期確率は低いものの、位相同期ループ(PLL)構成の改良により改善の可能性があるとの見通しを得た。(3)特性バラツキに強いディジタル方式PLLとして発振周期に注目した新たなPLLを考案し、CMOSを用いた回路設計と試作を行った。(4)Kuramoto発振器としてリング発振器に注入同期をかける最も単純な構成を検討し、CMOSを用いた回路設計と試作を行った。(5)カオス同期通信をLSI内に持ち込むことを新たに着想し、最近実験的に報告されたスピン注入磁化反転によるナノマグネット発振器間の同期現象についてランダウ・リフシッツ方程式を用いた理論解析を行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Evaluation of digitally controlled PLL by clock-period comparison2007

    • 著者名/発表者名
      Y. Makihara
    • 雑誌名

      IEICE Trans. Electron. E-90-C

      ページ: 1307-1310

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Micromagnetic simulation of coupled magnetic oscillators driven by spin-transfer torque2007

    • 著者名/発表者名
      E. Sano
    • 雑誌名

      Jpn. J. Appl. Phys. 46

      ページ: L1123-L1125

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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