• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

コンクリートの接着性能

研究課題

研究課題/領域番号 19656109
研究機関高知工科大学

研究代表者

大内 雅博  高知工科大学, 工学部, 准教授 (80301125)

キーワードコンクリート / 接着強度 / 付着強度 / 自己養生 / 高性能AE減水剤 / ファンデルワールスカ / 含水率 / 透水性
研究概要

コンクリート構造物の補修補強用にコンクリート材料を使用することを想定し,その既存コンクリートとの接着(付着)強度および界面での物質移動抵抗性発現の要因を明らかにした。既存コンクリート(被着材)と補修用コンクリート(接着材)との界面におけるファンデルワールス力が接着強度の主要因であると仮定し,これを発現させる具体的な方法を明らかにした。ファンデルワールス力の構成要因として,セメントの水和反応により生成したゲル,高性能AE減水剤の高分子,そして水分の存在をとりあげた。加えて,接着材打設の際の振動締固めの程度や自己充填の場合の変形性も対象とした。対象とする接着強度は引張接着(付着)強度とせん断接着(付着)強度の二つである。それぞれについて専用の治具を開発した。
界面におけるセメントの水和反応により生成するゲルの密度を高めるために,十分な水中養生を行うことが効果的であることが明らかとなった。一方,実施工では十分な水中養生が期待できないことの鑑み,吸水率の高い人口軽量骨材を用いた自己養生効果による接着強度向上効果を確認することが出来た。細骨材への吸水量と接着強度との間の高い相関関係を見出した。高性能AE減水剤を過剰添加することによる接着強度向上効果も確認することが出来た。流動性に向上による密着度の向上のみでは説明することが出来なかったため,混和剤に用いられている高分子によるものであると思われる。
乾燥が接着強度に及ぼす影響が無視できないことが分かったため,界面近傍での水分量と接着強度との間に極めて高い相関関係を見出すことが出来た。
透水性については,現在の方法では実用に耐えるレベルに無いことを確認した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Tensile bond strength of self-compacting mortar using artificial lightweight aggregate2008

    • 著者名/発表者名
      Muto, T., Ouchi, M.
    • 雑誌名

      Proceedings of the Eleventh East Asia-Pacific Conference on Structural Engineering and Construction, 2008. (CD-ROM)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Tensile bond strength of self-compacting mortar with high dosage of superplasticizer2008

    • 著者名/発表者名
      Yasui, K., Ouchi, M.
    • 雑誌名

      Proceedings of the Eleventh East Asia-Pacific Conference on Structural Engineering and Construction, 2008. (CD-ROM)

    • 査読あり
  • [学会発表] A study on rock-filled concrete in China2009

    • 著者名/発表者名
      Huang, M., Ouchi, M.
    • 学会等名
      社会マネジメントシステムに関する国際シンポジウム2009
    • 発表場所
      高知市
    • 年月日
      2009-03-05
  • [学会発表] 人工軽量骨材を用いた自己充填モルタルの引張付着強度2008

    • 著者名/発表者名
      武藤貴彦, 大内雅博
    • 学会等名
      土木学会第53回年次学術講演会
    • 発表場所
      東北大学(仙台市)
    • 年月日
      2008-09-12
  • [学会発表] 高性能AE減水剤を過剰添加した自己充填モルタルの引張接着強度2008

    • 著者名/発表者名
      安井一貴, 大内雅博
    • 学会等名
      土木学会第53回年次学術講演会
    • 発表場所
      東北大学(仙台市)
    • 年月日
      2008-09-12
  • [学会発表] 温度変化による高性能AE減水剤の吸着量とセメント粒子の分散状態の変化2008

    • 著者名/発表者名
      筒井浩平, 大内雅博
    • 学会等名
      土木学会第53回年次学術講演会
    • 発表場所
      東北大学(仙台市)
    • 年月日
      2008-09-10

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi