研究課題/領域番号 |
19656119
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
安福 規之 九州大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (20166523)
|
研究分担者 |
落合 英俊 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (00039679)
大嶺 聖 九州大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (60248474)
小林 泰三 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教 (10380578)
|
キーワード | 砂漠化対策 / 不飽和地盤学 / 砂漠地緑化 / 生態系 / 国際貢献 / 水分保持特性曲線 / 不飽和透水係数 / サクション |
研究概要 |
本研究は、砂漠地の緑化に有効で環境に付加を与えない無灌水地盤内水分制御技術とそのシステムの開発を地盤工学的観点からめざしたものである。 本年度は、以下のことを具体的に実施した。 1.現状および課題の整理 砂漠化地域で具体的に行われている砂漠化対策の事例を国レベル、学会・協会レベルおよびNPOなどの市民団体のレベルなどに分けて収集し、その特色を整理するとともに、それらの対策の効果についてとりまとめ、砂漠化対策の現状と課題をまとめた。特に、本研究で対象とする「砂漠地緑化技術」に関する事例は注意深く収集した。 2.砂漠化対策用浸透・吸水実験装置と表層侵食実験土槽の製作 軸対称条件を想定した無灌水浸透・吸水検証実験装置と表層侵食実験土槽を試作した。装置の特色は、吸水能を有するドレーン材を砂中に設置できる機能を有していること、装置底面に帯水層を設定でき、水位を変動できる仕組みとなっていること、また、装置側壁には、サクション値と水分量の変動を測定するために、小型テンションメータ、水分センサー、塩分濃度計測センサーが高さ方向に設置できる構造となっていることがあげられる。また、実験中の水の流れが観察できるよう、壁側面はアクリル材で製作した。表層侵食土槽では傾斜が与えられるように工夫した。 3.粒度に着目した乾燥状態にある砂質土の水分保持特性実験と各種素材の吸水能試験の実施 砂漠地を模擬した砂質土など粒度に着目したいくつかの砂を対象として、カラム型模型実験装置により、水分保持能を調べるとともに、吸水性ドレーン材としての各種素材の吸水能を系統立てた実験を通して検証した。 なお、砂地盤は、現地(中国、銀川周辺の半砂漠地帯)の平均的な砂試料と粒度等を模擬した試料を準備し、使用した。また、実験中は、サクション値、水分量を経時的に測定した。
|