大型商業施設(大和ジャスコ)で実施した身体障害者用駐車施設の利用実態調査に基づいて、佐賀県が日本ではじめて導入した罰則のないパーキングパーミット制度の効果を検証した。その結果、健常者の利用は減少するどころかかえって増加しており、パーミット制度が有効に機能していないことが明らかになった。また、利用証の交付の対象を軽い歩行障害のある人や妊産婦等にも広げたことが、広いスペースを必要とする車いす使用者の駐車を妨げる事態を一部で招いており、パーミット制度の普及とともに深刻化することが予想される。 車いす使用者3名、松葉杖使用者2名を対象にして、乗降に必要な幅を決定するための実験を実施した結果、車いす使用者には3.25m、松葉杖使用者には3mあれば十分であることが明らかになった。 次年度は乗降実験の被験者を増やして、障害の程度に応じた適正幅を決定する予定である。さらに、健常者の不正駐車を防止するための管理システムを構築する。
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