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2007 年度 実績報告書

金属-金属酸化物複合針状材料の発熱機構の明と応用

研究課題

研究課題/領域番号 19656172
研究種目

萌芽研究

研究機関愛媛大学

研究代表者

青野 宏通  愛媛大学, 理工学研究科, 准教授 (00184052)

キーワード交流磁場 / 磁性材料 / 癌治療 / 発熱特性 / シミュレーション / チタン / フェライト / 渦電流
研究概要

交流磁場中で発熱する針状材料は新しい癌治療の医療器具として、発熱特性・生体適合性・異方性などの特性が優れた材料が期待されている。本研究はその開発に関するものである。
交流磁場中で発熱する針状材料の設計指針を明らかにするため、金属針と磁性材料の入った金属針の2種類について、汎用電磁場解析ソフトJMAG-studio Ver.9.0によるコンピューターシミュレーションで解析を行なった。その結果、チタン管にMgFe_<2>O_4フェライト磁性粉末を入れた試料について、フェライトが磁場を集束し、金属部のチタン管に渦電流が流れ、電気抵抗の損失による発熱が著しく増大することを確認した。さらに金属の電気抵抗の因子により発熱が影響されており、その発熱の極大となる付近にチタンの電気抵抗が位置するため他の金属よりも優れている。また、急冷されたMgFe_<2>O_4をチタン管に入れることにより発熱特性が向上した。
一方、治療に用いる場合、磁場方向と発熱の異方性の検討はきわめて重要である。すなわち、一般的に磁力線と並行に針が位置する場合は発熱が大きく、垂直に位置する場合は発熱が小さくなる。この形状異方性は実際の治療には大きな支障があるため、発熱部である磁性体材料を凸状に加工し、そのまわりを生体適合性の良い材料で被覆する構造とした。凸部は十分な体積を有するため、非常に大きい発熱効率を得ることができる。また、凸部は針が深く入りすぎることを防ぐ役割や凸部の肩の部分に生体表層が接するため表面の焼妁に効果がある。この改良の結果、この針状材料は、角度による発熱特性の異方性が極めて小さくなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Surface Study of Fine MgFe2O4 Ferrite Powder Prepared by Chemical Methods2008

    • 著者名/発表者名
      Hiromichi AONO
    • 雑誌名

      Applied Surface Science 254

      ページ: 2319-2324

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Computer simulation of heat generation ability in AC magnetic field for Ti tube filled with ferrite powder2007

    • 著者名/発表者名
      Hideyuki HIRAZAWA
    • 雑誌名

      Proc.of 24th International Japan-Korea Seminar on Ceramics

      ページ: 609-612

    • 査読あり
  • [学会発表] フェライトを充填した金属管の交流磁場下ての発熱シミュレーション2007

    • 著者名/発表者名
      内原 高大
    • 学会等名
      日本金属学会
    • 発表場所
      岐阜大学
    • 年月日
      2007-09-21
  • [学会発表] MgFe2O4を充填したTi管の交流磁場下での発熱シミュレーション2007

    • 著者名/発表者名
      平澤 英之
    • 学会等名
      中国四国支部鉄鋼第50回・金属第47回合同支部講演大会
    • 発表場所
      島根県民会館
    • 年月日
      2007-08-09

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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