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2008 年度 実績報告書

ナノグラニュラーシステムを用いたスピン共鳴現象の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19656182
研究機関東北大学

研究代表者

水口 将輝  東北大学, 金属材料研究所, 助教 (50397759)

キーワード磁性 / スピンエレクトロニクス / グラニュラー / 共鳴
研究概要

金属微粒子を絶縁体、あるいは半導体中に分散したグラニュラーシステムに関する様々な研究が古くから行われている。グラニュラー系では興味深い伝導現象が観測されるが、未だ、その伝導機構やスピンダイナミクスに未解明の部分が多い。そこで、本研究では様々な形態のナノサイズグラニュラーシステムにおけるスピンダイナミクスを共鳴現象から明らかにすることを目的とした。本年度は、昨年度得られたグラニュラーシステムの創製方法に関する知見を生かし、微粒子径や微粒子間距離などを様々に変化させたグラニュラー構造を系統的に創製し、共鳴現象を利用したナノサイズグラニュラーシステムの共鳴現象の測定を行い、スピンダイナミクスの解明に着手した。まず、Fe連続膜のFMR測定を行った結果、磁場の印加に従って周波数がシフトする共鳴ピークが観測され、その強度は膜厚の増加に比例することが確認された。続いて、膜厚3nmのFeナノドットを含有するグラニュラー薄膜では共鳴ピークが観測されたのに対し、同膜厚のFe連続膜では明確な共鳴ピークが観測されなかった。蒸着量が等しく構造のみが異なる2種類のFe薄膜において、異なる共鳴現象が観測されたのは非常に興味深い結果である。Feの形状磁気異方性が両者で異なることがその起源として考えられるが、詳細は明らかでない。Feナノ粒子が整列した膜厚0.3nmの試料についても測定を行ったが、明確な共鳴ピークは観測されなかった。これは、Feのスピン数が本手法の検出限界以下であることを示唆している。今後、これを観測するためには、試料をウェーブガイドの中に埋め込むなどの感度を向上させる工夫が必要であると考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Fabrication of two-dimensional assembly of well-isolated epitaxial Co-nanoparticles on insulating layers2008

    • 著者名/発表者名
      M. Mizuguchi, S. Mitani, and K. Takanashi
    • 学会等名
      53rd Annual Conference on Magnetism & Magnetic Materials
    • 発表場所
      Austin, U.S.A.
    • 年月日
      2008-11-14
  • [学会発表] ナノサイズ二次元ドット集合体の構造と磁気伝導特性の評価2008

    • 著者名/発表者名
      水口将輝、三谷誠司、高梨弘毅
    • 学会等名
      日本物理学会2008年秋季大会
    • 発表場所
      岩手県盛岡市
    • 年月日
      2008-09-22

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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