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2007 年度 実績報告書

高靭性高耐食鋼の開発を目指したガスーデガスプロセスの応用による表層粒界構造制御

研究課題

研究課題/領域番号 19656186
研究機関東北大学

研究代表者

古原 忠  東北大学, 金属材料研究所, 教授 (50221560)

研究分担者 宮本 吾郎  東北大学, 金属材料研究所, 助教 (60451621)
キーワード窒化処理 / 鉄鋼材料 / 析出 / EBSD / 再結晶
研究概要

析出誘起再結晶を利用したガスーデガスプロセスによる表層の集合組織制御を目的として,平成19年度は種々のフェライト系およびオーステナイト系鉄合金における再結晶発現条件を調べた.フェライト系合金としてFe-(1,3,10,18,30)Cr合金を,オーステナイト系合金としてFe-20Cr-10Ni,Fe-(3,10,20)Cr-35Ni合金を用い,それぞれの合金に対し693〜973Kの温度で種々の時間プラズマ窒化処理を施し,その組織を電顕および電子線後方散乱回折(EBSD)により調べた.フェライト系合金では,高温,低Cr組成の条件ではフェライト母相中に板状のCrNが連続析出するのに対して,低温,高Cr組成の条件ほどフェライト+CrNのラメラからなる新たなフェライト粒が未窒化領域とΣ9の対応格子関係を持って柱状に成長することが明らかとなった.一方,オーステナイト系合金ではFe-20Cr-10Ni合金を943Kで,Fe-(10,20)Cr-35Ni合金を843K以上の高温で窒化すると窒化領域にラメラ状CrNを含む新たなγ粒が生成すること,添加Cr量の少ないFe-3Cr-35Ni合金ではいずれの窒化温度でも新たなオーステナイト粒は生成しないことを見出した.これら新たに生成したオーステナイト粒はフェライト系合金と異なり元のオーステナイト粒と<100>γを共有し10〜40°の方位差を持つことが明らかとなった.また,オーステナイト系合金の一部窒化条件では,窒化中にオーステナイトに比べ窒素拡散係数が大きいフェライト粒が生成するため,窒化層の成長が著しく促進される異常成長が現れるという重要な知見が得られた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Microstructure and growth kinetics of nitrided zone in plasma-nitrided Fe-Cr alloys2007

    • 著者名/発表者名
      G. Miyamoto, A. Yonemoto, Y. Tanaka, T. Maki, T. Furuhara
    • 雑誌名

      ISIJ International 47

      ページ: 1491-1496

    • 査読あり
  • [学会発表] プラズマ窒化した鉄合金における析出組織2008

    • 著者名/発表者名
      古原忠, 富尾悠索, 宮本吾郎
    • 学会等名
      鉄鋼協会第155回春季講演大会(武蔵工業大学)
    • 発表場所
      武蔵工業大学
    • 年月日
      2008-03-27

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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