(1)幅500ミクロンのマイクロチャネル表面に逆オパール構造を作製した。粒径260nmの単分散球状ポリメチルメタクリレート(PMMA)微粒子の希薄スラリー液をチャネル内に滴下すると、溶媒の蒸発と共に自己組織化作用により容易に配向性に優れた微粒子の3次元積層構造(オパール構造)が壁面に形成できた。 (2)このオパール構造体の空隙に、粘度を調製したシリカゾルおよびフェノール樹脂を浸透させ乾燥した後に、それぞれ焼成および炭化するとPMMA微粒子が消失するので、配向性のあるナノ孔を持つシリカおよび炭素の逆オパール構造体を形成することができた。 (3)シリカの逆オパール構造体をテンプレートとして、空間内にポリカルボシラン溶液を浸透させて、乾燥後、空気中で160℃の熱処理により不融化処理し、最後に800-1000℃で焼成した。これにより合成したシリカ-炭化ケイ素複合体をフッ化水素水溶液中に浸すことでシリカを溶出させて炭化ケイ素のオパール構造体を作製した。同様の方法でフェノール樹脂を浸透させて、乾燥および炭化を行うと炭素の中空微粒子集合体を得ることができた。 (4)金薄膜をコートしたガラス基板上に粒径486nmの単分散シリカのオパール構造体を作製し、この金基板をカソードとし、アノードに白金板を用いて、金溶液の電気分解を行うことにより、金をシリカのオパール構造体の空隙に析出させた後、乾燥後、フッ化水素水溶液でシリカ微粒子を除去することで、金の逆オパール構造体を合成することに成功した。
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