研究概要 |
反応原料TEMS(Tetramethoxysilane)とH_2Oはペリスタポンプによって蒸発器に送り、熱容量の異なるキャリアガスであるAr,N_2,またはCO_2と共に反応器に供給した。4種の形状のステンレス製反応器を製作し、実験に用いた。 合成したシリコンのSEM写真から数百個以上の粒子の定方向最大径を求め、分布曲線を得た。反応器Typel(同方向から反応原料と水を供給)からTpye2,3,4(反応原料に対し逆方向からの水供給型、水との接触面積を調節した型、Type4はH_2Oとの接触面積は最少)では、水との接触面積の小さいほど、またキャリアガスの熱容量が大きくなるほど平均粒径が小さくなることが分かった。Type2では、TEMSに加熱した水蒸気を当てて反応させることにより、一瞬で核生成を起こし、粒子の成長を抑える事により、Typelよりも微粒子を得ることができた。Type3ではType2に比べH_2Oの供給ラインが短くし、TEMSが熱分解しない程度に加熱し、そこへ加熱した水蒸気を当てて反応させることにより、核生成の速度をさらに速め、より細かい微粒子を得る事ができた。Type4はTEMSの供給口のまわりをふさぎ、デッドスペースをなくし、逆混合を防ぐことで反応滞留時間を等しくした。反応滞留時間を等しくすることで、比較的粒径のそろったシリカを生成できた。また、Table2B.より、同じType3でも、TEMS側にキャリアを流さず、TEMS(20ml/min)にH_2O(80mL/min)及びキャリアガス(400mL/min)を当て、急激にTEMSの温度を上げることによって、核発生数を増大させ、粒子成長を妨げ、細かい粒子を多数得ることができた。
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