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2008 年度 実績報告書

ドラッグフリー衛星用微小推力イオンエンジンの研究

研究課題

研究課題/領域番号 19656229
研究機関独立行政法人宇宙航空研究開発機構

研究代表者

國中 均  独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 教授 (60234465)

研究分担者 小泉 宏之  独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 助教 (40361505)
キーワードイオンエンジン / ドラッグフリー / 微小推力 / マイクロスラスタ / プラズマ
研究概要

現在,イオンエンジン技術の新たな展開分野が注目されはじめている.太陽輻射圧や大気抵抗を推進器で補償してドラッグフリー状態を作り出し,重力波天文や地球重力場計測を行うのである.しかし,これらのミッションが要求する推力性能は,10μNという微小推力を10Hz以上の高速レスポンスをもってスロットリングするという,これまでに全く存在しなかったものである.本研究では,電圧により推力スロットリングが可能であり,かつ簡易性に優れ小型化に適したマイクロ波式イオンエンジンを,新しい宇宙利用の鍵となる上記ドラッグフリー用微小推力スラスタとして応用展開する研究を行った.
本研究の最大の焦点は,研究代表者が築いてきたマイクロ波イオンエンジンの技術を基に,イオンビーム源にも中和電子源にも両用できるプラズマ源を開発しエンジンの小型化を実現する点にある.19年度の研究において,低電力プラズマ源の開発,同プラズマ源を用いた高効率の超小型イオンエンジンの開発,同プラズマ源からの電子放出および2台運転によるビーム中和の原理実証,を達成した.
20度の研究では,イオン源および電子源の最適化を開始した.しかしながら,イオンと電子という性質の全く異なる粒子を,同一のシステムにより効率的に引き出すことは極めて難易度の高い研究である.そこで,はじめに,同プラズマ源からの電子放出特性の解明を行った.この結果,イオンビームおよび電子引出の両者を行うには,全く新しいグリッドシステムの構築が必要であるという結果が得られた.このため,電子引出特性の結果に基づき,新しいグリッドシステムを設計した.また,このグリッドには専用の支持機構が必要となるため,新しい機構および製作方法を開発しその実証を行った.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 超低電力小型マイクロ波放電式イオンエンジンのアンテナ設計方法2009

    • 著者名/発表者名
      小泉宏之・國中均
    • 雑誌名

      日本航空宇宙学会論文集 (未定(掲載決定))

    • 査読あり
  • [雑誌論文] マイクロ波放電式プラズマ源を用いたイオンビーム引出および中和電子放出の相互切替運転の原理実証2008

    • 著者名/発表者名
      小泉宏之・國中均
    • 雑誌名

      プラズマ応用科学 16

      ページ: 15-20

    • 査読あり
  • [学会発表] Low Power Micro Ion Engine Using Microwave Discharge2008

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki KOIZUMI, Hitoshi KUNINAKA
    • 学会等名
      AIAA 44^<th> Joint Propulsion Conference
    • 発表場所
      Connecticut Convention Center, Hartford, Connecticut in USA
    • 年月日
      2008-07-21

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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