研究課題
水素は燃焼すると水だけが残り、二酸化炭素を放出しない環境低負荷のエネルギー資源である。近年、水素がメタンハイドレートと同様の包摂水和物を形成することが報告され、この包摂水和物の水素貯蔵媒体としての可能性が注目されている。水素の場合、分子サイズが小さいため、種々の氷多形構造の水分子ネットワークの間隙に入り込み、包摂水和物より高密度の水素吸蔵氷物質群が形成される可能性がある。本研究では、氷構造の水素吸蔵能力をいかし、氷構造の多様性を利用して高密度水素吸蔵氷物質を作成し、それらの基本物性を明らかにし、水素エネルギー輸送・貯蔵媒体としての利用技術開発を行うための基礎知識を得る。平成20年度は水素ハイドレートを実際に水素貯蔵媒体として利用することを念頭に置き、現実的に考えられる貯蔵条件である、低圧下で低温下条件下の実験を行い、生成過程や安定性を調べた。従来、従来知られていなかった包摂型水素ハイドレートとfilledice型水素ハイドレのそう関係を明らかにし、想定された貯蔵条件下での安定性を明らかにした。
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