研究課題/領域番号 |
19657003
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研究機関 | 大学共同利用機関法人情報・システム研究機構(新領域融合研究センター) |
研究代表者 |
中島 玲子 大学共同利用機関法人情報・システム研究機構(新領域融合研究センター及びライフサイエンス統合データベースセンター), 新領域融合研究センター, 融合プ斡ジェクト特任研究員 (50372595)
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研究分担者 |
柳原 克彦 大学共同利用機関法人情報・システム研究機構, (新領域融合研究センター及びライフサイエンス統合データベースセンター), 融合プロジェクト特任研究員 (20362543)
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キーワード | RNA / 点変異 / トランスポゾン |
研究概要 |
本研究では、Muファージの転移酵素である、MuAトランスポゼースを利用した迅速で高感度な遺伝子変異同定・単離法の確立を目指している。この変異同定法の最大の特徴は、Mu配列の挿入により変異部位を標識できる点で、この点を活かすことで新規の遺伝子変異の検出が可能になる。新規の変異部位を同定する方法はこれまで開発されておらず、この方法が開発されれば、これまで膨大な情報処理と労力を要してきた疾患遺伝子の同定、ポジショナルクローニングに代わる遺伝学解析ツールとして活用されることが期待される。 オリゴヌクレオチドを用いた予備実験から、この変異検出法では変異部位を持つ基質としてmRNA/cDNAを用いた場合に、最も感度よく検出できることがわかっている。そこでモデル系としてまず、材料の調整が容易な分裂酵母を用い、ade6遺伝子の変異アリルade6-M375の検出を行った。まず同変異を持つmRNAを試験管内で合成し、塩基変異を同定する際に用いるmRNA/cDNAの調整方法を検討した。次に塩基変異部位を含む配列を単離するため、標的に結合されるMu末端配列の5'末端を、あらかじめビオチンでラベルしておき、反応後に転移産物をストレプトアビジンビーズで回収できるようなシステムを構築し、最適条件を検討した。最後にade6-M375変異を持つ酵母株由来の全mRNAを材料として、変異部位の検出ができるか検討した結果、変異を持つ組み合わ世のmRNA/cDNAを標的とした場合のみ、ade6配列が回収されることをPCRにより確認した。
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