• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

線虫C.elegansをモデルとした記意を忘れるメカニズムのΔ遺伝学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 19657005
研究種目

萌芽研究

研究機関九州大学

研究代表者

石原 健  九州大学, 理学研究院, 教授 (10249948)

研究分担者 古賀 誠人  九州大学, 理学研究院, 准教授 (60243888)
藤原 学  九州大学, 理学研究院, 助教 (70359933)
広津 崇亮  九州大学, 理学研究院, 助教 (70404035)
キーワード学習 / 線虫 / 神経 / 忘却
研究概要

動物は、経験や環境変化に伴い、様々に行動を変化させることによって環境に適応して生存している。このような行動可塑性は、どのようなときに形成されるかが重要なだけでなく、維持される時間や新しい記憶により適切に消去されることも、適切な応答のためには重要である。本研究では、記憶の忘却や消去に関する分子メカニズムを明らかにするため、単純な神経回路を持つ線虫C.elegansをモデルとして、「記憶を忘れない」変異体の単離・解析を進めている。本年度は、「ブタノンエンハンスメント」をモデルとした解析を進めた。「ブタノンエンハンスメント」は、ブタノンと餌で刺激することにより、ブタノンに対するより強い走性行動を示すようになる行動可塑性で、連合学習の一種であると考えられる。条件付けを行い「ブタノンエンハンスメント」を示す線虫を、ブタノンがない条件で飼育すると、条件付け前よりブタノンに対する走性が悪くなり、90分後にはブタノンを避けるようになることがわかった。このことは、ブタノンエンハンスメントの記憶を消去するメカニズムがあることを示唆している。ブタノンエンハンスメントの記憶を忘れにくい変異体のスクリーニングを行い、90分後においてもブタノンエンハンスメントの記憶が残っている変異体を同定した。今変異体では、ブタノンに対する走性等には異常がないことから、ブタノンエンハンスメントの記憶を消去するメカニズムに異常がある変異体であると考えられた

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 線虫C.elegansにおける連合学習のメカニズム2007

    • 著者名/発表者名
      石原 健
    • 雑誌名

      神経の分化, 回路形成, 機能発現(蛋白質核酸酵素2008年3月号増刊) Vol.53 No.4

      ページ: 587-593

    • 査読あり
  • [学会発表] Genetic analyses of mechanism for memory decline in Caenorhaditiselegans2007

    • 著者名/発表者名
      Inoue A, et. al.
    • 学会等名
      第30回日本神経科学大会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      20070910-12
  • [学会発表] Genetic analyses of mechanism for memory erasing in Caenorhaditiselegans2007

    • 著者名/発表者名
      Inoue A, et. al.
    • 学会等名
      16th International C.elegans meeting
    • 発表場所
      Los Angeles, U.S.A
    • 年月日
      20070627-0701

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi