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2008 年度 実績報告書

極限栄養環境に適応するための植物代謝制御機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19657013
研究機関北海道大学

研究代表者

山口 淳二  北海道大学, 大学院・先端生命科学研究院, 教授 (10183120)

キーワード炭素・窒素代謝 / C / N応答 / ユビキチンリガーゼ / 耐性変異体 / 栄養ストレス / シロイヌナズナ
研究概要

2大栄養素である糖(炭素, C)と窒素(N)は, 植物の代謝において密接な関わりを有している。植物は細胞内の炭素および窒素代謝物の相対量比(C/Nバランス)を感知し, 環境に適応する能力, すなわちC/N応答機構を備えている。C/Nは植物の代謝および成長相の転換点までも制御する重要な栄養シグナルであるが, 未だそのシグナリング機構は未知である。本研究は, モデル植物シロイヌナズナを用いて, C/N応答制御機構の分子メカニズムの解明を目指している。私たちは, 既にC/N応答制御分子としてユビキチンリガーゼ(E3)をコードする分子SUPER SURVIVAL1(SSV1)の単離に成功しており, さらにユビキチン化タンパク質の分解装置である26Sプロテアソームの特定のサブユニットの変異が, C/N応答異常を引き起こすことを明らかにしている。今年度は, SSV1の標的タンパク質の検索を行った。
ユビキチンリガーゼ活性を欠損させた点変異SSV1-FLAG導入シロイヌナズナを出発材料に, FLAG抗体による精製, MS解析を実施した。その結果, 標的タンパク質候補Xが同定された。このXとSSV1との相互作用については, 酵母two-hybrid系, トランジェント共免疫沈殿実験, in vitroユビキチン化アッセイ等を用いて証明した。現在は, このタンパク質xの機能性に関する検討を実施している。
これと並行して, SSV1の機能性についての解析を継続した。この遺伝子は, ATLファミリーに属するので, ATLファミリー遺伝子についての検討を実施した。特に, SSV1, ATL6遺伝子と植物免疫との関連性を明らかにした。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Arabidopsis MBFls control Leaf Cell Cycle and its expansion2009

    • 著者名/発表者名
      Tojo T
    • 雑誌名

      Plant and Cell Physiology 50

      ページ: 254-264

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ユビキチンカスケードープロテアソームシステムによる植物の栄養応答制御〜C/Nバランス応答機構解明の新たな糸口〜2009

    • 著者名/発表者名
      佐藤長緒
    • 雑誌名

      化学と生物 47

      ページ: 2-4

  • [雑誌論文] Arabidopsis CAD1 negatively controls plant immunity mediated by both salicylic acid-dependent and-independent signalling pathways2008

    • 著者名/発表者名
      Tsutsui T
    • 雑誌名

      Plant Science 175

      ページ: 604-611

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Promoter analysis of OsAMt1 ; 2 and OsAMT1 ; 3 implies their distinct roles of nitrogen utilization in rice2008

    • 著者名/発表者名
      Yao S-G
    • 雑誌名

      Breeding Science 58

      ページ: 201-207

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ユビキチンカスケードを視点とした高等植物の"無限成長"-茎頂分裂組織の機能維持に必要な能動的タンパク質分解システム-2008

    • 著者名/発表者名
      池田亮
    • 雑誌名

      化学と生物 46

      ページ: 516-517

  • [学会発表] シロイヌナズナ抑制型転写因子ERF9の防御応答における機能解析2009

    • 著者名/発表者名
      浅田裕
    • 学会等名
      第50回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      20090321-24
  • [学会発表] 植物と植物寄生センチュウの相互作用2008

    • 著者名/発表者名
      丸山洋介
    • 学会等名
      第16回日本線虫学会
    • 発表場所
      文部科学省研究交流センター
    • 年月日
      20080917-19
  • [学会発表] Plant Immunity as Host Resistance Actions against Pathogen Attack2008

    • 著者名/発表者名
      Junji Yamaguchi
    • 学会等名
      Workshop on Plant Pathology, Crop Improvement and Ecosystem Health
    • 発表場所
      Murdoch University, Perth, Australia
    • 年月日
      2008-12-15
  • [備考]

    • URL

      http://www.sci.hokudai.ac.jp/~jjyama/keitai2/Welcome.html

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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