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2008 年度 実績報告書

細胞内情報解析のための光分子スイッチの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19657068
研究機関京都大学

研究代表者

青山 卓史  京都大学, 化学研究所, 准教授 (80202498)

キーワード植物 / 細胞・組織 / 生体分子 / 発現誘導
研究概要

動植物の発生・分化の研究では、特定の遺伝子やタンパク質の機能を調べるために、それらの発現を人為的に誘導するという手法がしばしば用いられる。現在そのような目的で利用されている発現誘導系では、誘導因子の性質上、発現誘導は個体・組織全体またはある程度の空間的広がりをもつ部分に対して行われている。しかしながら、発生・分化の制御において鍵となる遺伝子やタンパク質の発現は少数の細胞もしくは単一の細胞で起こることが多く、隣接する細胞間で制御遺伝子の発現状態が異なることも細胞分化パターンの形成において重要な要素である。本研究では、空間的位置の限定が容易な光を誘導因子として、植物の光受容体タンパク質フィトクロムおよびケージド化合物を光分子スイッチとして用いて、遺伝子発現誘導系および細胞内タンパク質局在化系の開発を行った。
タマネギの表皮細胞の一過的発現系においてAPBとLexA-DNA結合ドメインを持つ融合タンパク質(APB-LexA)およびphyBと転写活性化ドメインを持つ融合タンパク質(phyB-VP16)を発現させたところ、明条件下においてLexA結合配列をプロモーターに持つYFP遺伝子の発現を上昇させることができた。しかしながら、この系を導入した形質転換シロイヌナズナではこの光条件による転写誘導は見られなかった。その原因として、phyB-VP16遺伝子の発現レベルが低いことが考えられた。また、それら形質転換植物ではphyB突然変異体と類似の表現型が見られた。
上記と同様の理由で光誘導的タンパク質局在化のためのフィトクロム融合タンパク質の利用も形質転換植物内では困難であることが考えられた。このため、ケージド化したタンパク質二量体誘導化合物(caged-CID)の利用を検討した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] SPOROCYTELESS modulates YUCCA expression to regulate the development of lateral organs in Aarabidopsis.2008

    • 著者名/発表者名
      Li, L., et al.
    • 雑誌名

      New Phytologist 179

      ページ: 751-764

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Targeted degradation of ICK/KRP6 by the RING type E3 ligases RHF1a and RHF2a is essential for mitotic cell cycle progression during Arabidopsis gametogenesis.2008

    • 著者名/発表者名
      Liu, J., et al.
    • 雑誌名

      Plant Cell 20

      ページ: 1538-1554

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A genetic framework for the auxin/cytokinin control of cell division and differentiation in the root meristem.2008

    • 著者名/発表者名
      Dello Ioio, R., et al.
    • 雑誌名

      Science 322

      ページ: 1380-1384

    • 査読あり
  • [学会発表] Phospholipid Signaling in Root Hair Development.2008

    • 著者名/発表者名
      Aoyama, T., et al.
    • 学会等名
      The 9th International Congress on Cell Biology
    • 発表場所
      Seoul, Korea
    • 年月日
      20081007-20081010

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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