研究概要 |
加速進化型遺伝子群のイントロンにコードされており、遺伝子上では偽遺伝子となっているレトロトランスポゾンの逆転写酵素部位の塩基配列を解析するため、マアナゴガレクチンCongerinI, CongerinIIおよび新規CongerinPのゲノム配列を解析した。その結果、CongerinIとII遺伝子は約2kb、CongerinPは1.2kbの遺伝子長であり、いずれも4つのエキソンと3つのイントロンをもつが、エキソン-イントロン接合部位は、ヒトなどほ乳類ガレクチンと同じであった。また、興味深いことに加速進化がみられたCongerinIとII遺伝子の第1イントロンにのみSINEが存在した。さらに、Congerinにみられた加速進化は、イントロンとエキソンでの進化速度は等しいが、非同義置換が同義置換よりも大きく、ハブ毒遺伝子にみられた加速進化(イントロンよりもエキソンの進化速度が速く、非同義置換が同義置換よりも大きい)とは異なることが判明した。 ハブ毒PLA2ゲノム中にみられたレトロトランスポゾンの逆転写酵素部位の配列をもとに、祖先型逆転写酵素の配列を設計し合成した。大腸菌でのリコンビナント発現を試みているが、まだ発現には至っていない。
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