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2007 年度 実績報告書

植物のストレス応答機構に関与する微量タンパク質の網羅的解析法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 19658002
研究機関東京農工大学

研究代表者

金勝 一樹  東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 准教授 (60177508)

研究分担者 山田 哲也  東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 講師 (20422511)
キーワード植物 / ストレス / タンパク質 / プロテオーム / 育種学
研究概要

ストレスに対する植物の応答機構の解明は、ストレスに強い作物の作出のための重要な基盤となる。ゲノム情報が整備された現在、タンパク質を網羅的に解析するプロテオミクスは、ストレス応答機構を解明する上で有効な情報を発信してくれるものと期待されている。しかしながらプロテオーム解析では、ストレス応答機構の鍵となるような微量タンパク質の検出という点では問題があることが指摘されてきた。本研究ではこの問題点を解決する手立てとして、アフィニティーカラムクロマトグラフィーを用いて存在比率の高いタンパク質を除く手法(prefractionation)を採用し、植物のストレス応答機構に関与する微量タンパク質を網羅的に解析できるシステムを確立することを目的とした研究を行っている。平成19年度は、一本鎖DNAアフィニティーカラムを用いて、イネの乾燥種子中のタンパク質についてプロテオーム的解析を行った。その結果、複数のRNA結合タンパク質の検出と同定に成功した。すなわちこの手法を採用することにより、RNA結合タンパク質のような微量タンパク質でも網羅的に解析できることを実証できた。さらに、これらのRNA結合タンパク質のうち2種(pRBPおよびGRPと命名)は、シロイヌナズナのRNAシャペロンと相同性が高いこと、発芽時に吸水すると減少すること、およびこの減少は低温ストレス条件下では起こらないことなどが明らかになった。一方、リン酸化タンパク質を特異的に分取できるQiagen社のPhospho Protein Purification Kitのカラムを用いた解析でも、ストレス応答に関わるリン酸化タンパク質の同定に成功しており、現在さらに詳細な解析を継続して行っている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Proteomic analysis of RNA-binding proteins in dry seeds of rice after fractionation by ssDNA affinity column chromatography2008

    • 著者名/発表者名
      Shunpei Masaki
    • 雑誌名

      Biotechnology Letters 30

      ページ: 955-960

    • 査読あり
  • [学会発表] 種子形成期間に変動するイネ種子タンパク質のプロテオーム的解析2008

    • 著者名/発表者名
      正木俊平
    • 学会等名
      日本育種学会第113回講演会
    • 発表場所
      明治大学
    • 年月日
      2008-03-29
  • [学会発表] Proteomic analysis of RNA-binding proteins in dry seeds of rice after fractionation by ssDNA affinity column chromatography2008

    • 著者名/発表者名
      Shunpei Masaki
    • 学会等名
      International Symposium on Frontier in Plant Proteome Research
    • 発表場所
      Tsukuba NORIN Hall
    • 年月日
      2008-03-10
  • [学会発表] イネ発芽種子で変動するRNA結合タンパク質の解析2007

    • 著者名/発表者名
      正木俊平
    • 学会等名
      日本育種学会第112回講演会
    • 発表場所
      山形大学
    • 年月日
      2007-09-23
  • [学会発表] メロン幼植物体への水ストレス処理によるβアミラーゼ活性の誘導2007

    • 著者名/発表者名
      小島拓磨
    • 学会等名
      日本育種学会第112回講演会
    • 発表場所
      山形大学
    • 年月日
      2007-09-23

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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