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2008 年度 実績報告書

植物のストレス応答機構に関与する微量タンパク質の網羅的解析法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 19658002
研究機関東京農工大学

研究代表者

金勝 一樹  東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 准教授 (60177508)

研究分担者 山田 哲也  東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 講師 (20422511)
キーワード植物 / ストレス / タンパク質 / プロテオーム / 育種学
研究概要

本研究は、プロテオーム的手法を用いて植物のストレス応答機構についてタンパク質レベルで解明することを最終的な目的としている。しかしながら、従来のプロテオーム的手法ではストレス応答機構で重要な役割を担う微量タンパク質の検出が困難であるとの指摘があった。この問題点を解決するために昨年度の研究では、アフィニティーカラムによって存在比率の高いタンパク質を取り除いた後に微量タンパク質を解析するプロテオーム的手法を確立した(prefractionation法)。特にDNAアフィニティーカラムを用いた解析では、イネ種子からRNAシャペロンタンパク質(pBRPとGRPと命名)の検出に成功した。そこで20年度は確立したプロテオーム的手法を用いてpBRPとGRPの種子中での消長に着目した解析を行った。その結果、(1)この手法がpBRPやGRPをはじめとした複数の微量タンパク質の解析に適していること、(2)pBRPとGRPは極度に乾燥する時期に蓄積すること、および(3)発芽時のpBRPの変動にはジベレリンが関与することなどが明らかになった。これらの知見は、乾燥ストレス応答機構におけるRNAシャペロンタンパク質の生理機能を解明する上で極めて重要となる。さらにイネ以外の植物種の解析についても確立したプロテオーム的手法を適用ところ、水ストレスを受けたメロン(マクワウリ)の子葉では、ストレス応答に関与すると考えられるDNA結合性タンパク質が複数見出された。これらのことはprefractionationを組み入れたプロテオーム的手法が微量タンパク質の網羅的解析に有効であることを示している。現在、本研究成果を基盤として植物細胞の老化における微量タンパク質の解析にも着手したところである。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Homologs of Genes associated with Programmed Cell Deathin Animal Cells are Differentially Expressed During Senescence of Ipomoea nil Petals2009

    • 著者名/発表者名
      Tetsuya Yamada, KazuoIchimura, Motoki Kanekatsu, Wouter G. van Doorm
    • 雑誌名

      Plant Cell Physiology 50

    • 査読あり
  • [学会発表] 水ストレス処理したマクワウリ子葉中のタンパク質のプロテオーム的解析2009

    • 著者名/発表者名
      小島拓磨, 山田哲也, 金勝一樹
    • 学会等名
      日本育種学会第115回講演会
    • 発表場所
      つくば国際会議場
    • 年月日
      2009-03-28
  • [学会発表] ジベレリン処理で変動するイネ無胚半切種子中の微量タンパク質のプロテオーム的解析2009

    • 著者名/発表者名
      桑田 大, 正木俊平, 濱野國勝, 山田哲也, 金勝一樹
    • 学会等名
      日本育種学会第115回講演会
    • 発表場所
      つくば国際会議場
    • 年月日
      2009-03-28
  • [学会発表] イネ登熟粒に存在するタンパク質のプロテオーム的解析2009

    • 著者名/発表者名
      佐野直人, 正木俊平, 山田哲也, 金勝一樹
    • 学会等名
      日本育種学会第115回講演会
    • 発表場所
      つくば国際会議場
    • 年月日
      2009-03-28

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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