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2008 年度 実績報告書

「防根給水ひも」の水駆動力を利用したトマト簡易栽培法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19658014
研究機関岡山大学

研究代表者

桝田 正治  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (90026617)

キーワード培地量 / 砂栽培 / 砂粒径 / 砂中毛管水 / 培養液管理 / 果実生産効率 / 水利用率 / 緩効性肥料
研究概要

1.トマトの水要求に心えるには、生育途中で培地量を2倍(6l)に増やすと同に,もう1の「ひも」を配置して大塚A処方1/2濃度で終始管理すれば,尻腐れ果実はほとんど発生せず大玉トマトの安定生産が可能であることを明らかにした。また、培地量3リットルでも2本の「ひも」を使用すれば、高温・強日射下でも水要求に応えられる可能性は高いとした。2.砂培地では生育中、初夏の日射が厳しいときには時折、萎れる株が見られる。そこで、粒径と毛管水の移動速度ならびに栽培中の含水率変動を計測すると同時に生育と収量に関して調査したところ、砂の粒径が1mm以下では萎れ症状は観察されず生育も良好となることから粒径1mm以上の砂を除くことが重要であるとした。
3.要水量を定植前に予測することは、果実の経済生産および水の確保手段を考える上で重要となる。「防根給水ひも」栽培では、水および養分は圏外に流出することがないため土耕での吸水量を正確に測定することができる。代表者が開発した栽培装置の根域制限栽培において中玉系品種
'レッドオーレ'の各部位の乾物と果実収量を調査し水利用効率を求めたところ、水1l当たり全乾物重で6g、果実重で43gが生産された。促成作型において培地3リットルに定植すれば、若干の水ロスを考慮しても60リットルの水が確保できれば、少なくとも第7段果房まで問題なく収穫できることを明らかにした。このとき水利用率は97%(蒸発3%)となることを示した。
4.「防根給水ひも」栽培では,肥料は肥効調節型で培地に混和しておき,「ひも」では水のみを供給する方法が考えられる.導入コストが抑えられる本法について大玉トマト促成15段栽培において検討を行ったところ、株当たり16.2gの窒素施肥量で十分であり,この量を基準とした窒素溶出量の平準化が必要であるとした.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 大玉トマトの防根給水ひも栽培における生育途中の根域拡張と「ひも」適用が果実生産に及ぼす影響2009

    • 著者名/発表者名
      森重歩己
    • 雑誌名

      岡山大学農学部学術報告 98

      ページ: 23-29

  • [学会発表] 「防根給水ひも」による果菜類の養水分需給バランス栽培法の開発(第8報)長期2009

    • 著者名/発表者名
      森重歩己
    • 学会等名
      園芸学研究 第8巻 別冊1、p. 360(要旨集)
    • 発表場所
      明治大学
    • 年月日
      2009-03-20
  • [学会発表] 「防根給水ひも」を用いたトマト砂栽培手法の開発2009

    • 著者名/発表者名
      Zoha, M. S.
    • 学会等名
      園芸学研究 第8巻 別冊1、p. 119(要旨集)
    • 発表場所
      明治大学
    • 年月日
      2009-03-20
  • [学会発表] 「防根給水ひも」栽培における中玉トマトの果実生産性と水利用効率2009

    • 著者名/発表者名
      桝田正治
    • 学会等名
      園芸学研究 第8巻 別冊1、p. 118(要旨集)
    • 発表場所
      明治大学
    • 年月日
      2009-03-20
  • [学会発表] 「防根給水ひも」による、トマト促成栽培における肥効調節型肥料の適正施肥量と培2009

    • 著者名/発表者名
      木下貴文
    • 学会等名
      園芸学研究 第8巻 別冊1、p. 388(要旨集)
    • 発表場所
      明治大学
    • 年月日
      2009-03-20

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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