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2007 年度 実績報告書

昆虫プロインスリン(ボンビキシン)Cペプチドの新規ホルモンとしての位置づけ

研究課題

研究課題/領域番号 19658019
研究種目

萌芽研究

研究機関金沢大学

研究代表者

岩見 雅史  金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (40193768)

キーワードインスリン / 昆虫 / Cペプチド / MAPキナーゼ / シグナル伝達 / 直腸嚢 / マルピーギ管 / リラキシン
研究概要

インスリンは,「血糖調節、代謝調節」に係わるホルモン作用に加え,線虫や昆虫での研究により,個体の生き残り戦略の要となる分子であることが示されつつある。本年度は,ボンビキシン及びプロボンビキ-シンCペプチド(Cペプチド)による細胞内情報伝達に注目し,マルピーギ管でのシグナル伝達系の主要経路であるMAPキナーゼ(ERK)が活性化するか否かを,抗リン酸化型ERK抗体によるウエスタンブロット解析により明らかにした。
ERKの活性化に対するボンビキシンの影響を経時的に検討したところ,2nMの比較的高濃度で5分間の刺激により,ERKの活性化がみられ,15分まで維持された。この結果から,ボンビキシンシグナルは5分以内にERKの活性化を引き起こすことが示された。また,ボンビキシンがインスリン様シグナルかリラキシン様シグナルのどちらの系を介して作用するか明らかにするため,シグナル伝達機構に注目し解析を行った。阻害剤を用いた実験から,ERKの上流のキナーゼであるMEKの阻害剤U0126,そしてインスリン受容体の阻害剤AG1024により,ボンビキシンによるERKの活性化が阻害された。一方,Gタンパクαサブユニットの阻害剤,PI3Kの阻害剤では、ERKの活性化が阻害されなかった。このことから,ボンビキシンのシグナル伝達系はインスリンシグナル伝達系と類似していることが示唆された。
Cペプチドについても同様の系でERKが活性化するか否か調べたが,現在まで活性化するという結果は得られていない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 20-ヒド詳シエクジソン(20E)によるカイコガ直腸嚢膨張の誘導2008

    • 著者名/発表者名
      鈴 木匠, 桜井 勝, 岩見 雅史
    • 学会等名
      応用動物昆虫学会第52回大会
    • 発表場所
      宇都宮大学
    • 年月日
      2008-03-27
  • [学会発表] エクジステロイドによるカイコガ蛹での直腸嚢膨張の誘導2007

    • 著者名/発表者名
      鈴 木匠, 伊東 慎矢, 桜井 勝, 岩見 雅史
    • 学会等名
      日本動物学会第78回大会
    • 発表場所
      弘前大学
    • 年月日
      2007-09-20
  • [図書] ホルモンハンドブック新訂eBook版2007

    • 著者名/発表者名
      岩見 雅史 (共著) 日本比較内分泌学会 編
    • 出版者
      南江堂(電子ブックCD)
  • [備考]

    • URL

      http://bombyxin.umin.jp

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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