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2008 年度 実績報告書

カブトムシの性特異的角(ツノ)形成機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19658020
研究機関名古屋大学

研究代表者

新美 輝幸  名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教 (00293712)

キーワードカブトムシ / 角形成
研究概要

カブトムシの角原基と付属肢原基の発生パターンの類似性に着目し、付属肢形成に関する分子レベルでの研究が最も進んでいるキイロショウジョウバエの知見をもとに、付属肢形成において重要な役割を担う遺伝子群をさらにクローニングした。その結果、キイロショウジョウバエでは単一遺伝子であるのに対し、カブトムシでは遺伝子重複により生じたと考えられる2種類の遺伝子が存在する場合が認められた。また、選択的スプライシングによるアイソフォームが存在する遺伝子も認められた。これまでに得られた各遺伝子の部分配列から二本鎖RNAを合成し、幼虫体に注射した。larval RNAi法の結果、肢や触角などの付属肢においてキイロショウジョウバエと同様の表現型が認めらたことから、これらの遺伝子はいずれれも付属肢形成において進化的に保存された機能を持つことが明らかとなった。一方、角形成においては、わずかな短縮および著しい短縮を生じる表現型が観察された。つまり、付属肢形成遺伝子には、角形成において、軽微な機能を担う遺伝子と重要な機能を担う遺伝子が存在することが明らかとなった。角形成において興味深い結果が得られた遺伝子について、larval RNAi法の結果を再確認するため、同じ遺伝子の異なる配列に基づいて合成した二本鎖RNAにおいても同様の実験を行った。その結果、再現性が認められ、それぞれの遺伝子に特異的な表現型であることが判明した。以上の結果より、付属肢形成遺伝子は、角という付属肢とは異なる起源の構造の形成にも何らかの役割を担っていることが判明した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Larval RNAi法を用いたカブトムシにおける遠近軸形成遺伝子の機能解析2009

    • 著者名/発表者名
      伊藤佑太, 大島宏之, 柳沼利信, 新美輝幸
    • 学会等名
      平成21年度蚕糸・昆虫機能学術講演会-日本蚕糸学会第79回大会-
    • 発表場所
      東京農工大学農学部
    • 年月日
      2009-03-22
  • [学会発表] Larval RNAi法を用いたカブトムシにおける付属肢形成遺伝子の機能解析2008

    • 著者名/発表者名
      伊藤佑太, 大島宏之, 柳沼利信, 新美輝幸
    • 学会等名
      日本蚕糸学会中部支部第64回・東海支部大会第60回
    • 発表場所
      信州大学繊維学部
    • 年月日
      2008-11-27

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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