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2008 年度 実績報告書

カドミウムトランスポーター遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 19658027
研究機関岡山大学

研究代表者

馬 建鋒  岡山大学, 資源生物科学研究所, 教授 (80260389)

キーワード超集積植物 / カドミウム / トランスポーター / 輸送 / 重金属
研究概要

カドミウム超集積植物Arabidopsis halleriにおける金属分布について解析した。葉からプロトプラストと液胞を単離して、それぞれのオルガネラー含まれる金属を定量し、比較した。その結果、ほとんどの亜鉛とカドミウムは液胞に局在していることを明らかにした。また亜鉛の蛍光プローブZnAF-2DAを用いて、組織別亜鉛の局在を調べたところ、亜鉛は表皮にはなく、葉肉細胞に局在していた。さらに、カドミウムの存在形態を113Cd-NMRで同定したところ、リンゴ酸との錯体で存在していることが分かった。ニコチンアナミンはほとんど検出されなかった。リンゴ酸と亜鉛やカドミウムとの結合安定度常数が小さいため、これらの結果はカドミウムや亜鉛を液胞に隔離することによって無毒化されていることを示唆している。
カドミウム超集積植物Thlaspi caerulescens (ecotype,Ganges)から単離したHMA3についてその細胞内局在性についてタマネギの表皮細胞に一過的に発現させて調べた。その結果、HMA3は液胞に局在していることを明らかにした。この結果はHMA3がカドミウムを液胞に隔離するために機能していることを示唆している。
イネからカドミウムの集積に関与する輸送体を単離するために、カドミウムを高集積及び低集積する品種を選抜した。これらの品種を用いて、生理学的な解析を行ったところ、根によるカドミウムの吸収はほとんど同じで、根から地上部へのカドミウムの輸送が高集積品種のほうで優れていることを突き止めた。現在関連遺伝子の単離を進めている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Characterization of Cd translocation and identification of the Cd form in xylem sap of the Cd-hyperaccumulator Arabidopsis halleri.2008

    • 著者名/発表者名
      Ueno, D., Iwashita, T., Zhao, F. J., Ma, J. F.
    • 雑誌名

      Plant Cell Physiol. 49

      ページ: 540-548

    • 査読あり
  • [学会発表] 問題土壌中のミネラルストレスに対する植物の適応戦略2008

    • 著者名/発表者名
      馬 建鋒
    • 学会等名
      日本遺伝学会第80回大会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      20080903-20080905
  • [学会発表] 異なるイネ品種におけるカドミウム集積能の比較2008

    • 著者名/発表者名
      小山絵美, 上野大勢, 馬 建鋒
    • 学会等名
      日本土壌肥料学会関西支部会
    • 発表場所
      徳島
    • 年月日
      2008-11-28

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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