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2009 年度 実績報告書

セルロースの生分解はセルラーゼだけが担っているのか?

研究課題

研究課題/領域番号 19658067
研究機関宇都宮大学

研究代表者

羽生 直人  宇都宮大学, 農学部, 准教授 (10292575)

キーワードバイオマス / 酵素 / 微生物 / 生分解 / セルロース / ウロン酸
研究概要

本研究では,申請者らがこれまで行なってきたセロウロン酸(β-1,4-ポリグルクロン酸)の分解機構の研究から得られた知見を踏まえて,以下を明らかにすることを目的とした。
(1)自然界には,セルロース第一級水酸基をカルボキシル基に酸化する酵素反応系が存在していることを示す。
(2)この酸化反応を初発とし,生成したセロウロン酸のリアーゼ型酵素による低重合度化へと引き続く,これまでには知られていない新たなセルロース生分解経路の存在を示す。
上記目的を達成するために,以前に単離し、保存している約20株のセロウロン酸分解菌のセルロース分解能力を評価し,顕著な分解能力を有する菌株の探索を試みた。その結果,現有のセロウロン酸分解菌ではいずれもセルロースを分解することはできないことが判明した。そこで,各地からサンプリングした土壌や河川水を微生物源として,各種セルロース(天然セルロース,再生セルロース,アモルファスセルロースなど)を炭素源とする集積培養を行ない,セルロースの第一級水酸基酸化能力を持つ微生物のスクリーニングを新たに実施した。しかしながら,目的とする能力を有する菌の発見には至らなかった。
一方,スクリーニングを実施する中で,デンプンの選択的酸化によって得られるアミロウロン酸(α-1,4-ポリグルクロン酸)の分解菌を単離・同定することに成功し,本菌株の産生する加水分解酵素が有用物質グルクロン酸の製造に有用であることを示した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Enzymatic degradation of amylouronate(α-(1→4)-linked glucuronan)by α-glucuronidase from Paenibacillus sp.TH501b2009

    • 著者名/発表者名
      Iihashi, N., Habu, N., 他3名
    • 雑誌名

      Carbohydrate Polymers 77

      ページ: 59-64

    • 査読あり
  • [学会発表] 新規アミロウロン酸ヒドロラーゼの性質とグルクロン酸製造プロセスへの適用2010

    • 著者名/発表者名
      長山隼, 羽生直人, 他6名
    • 学会等名
      第60回に本木材学会大会
    • 発表場所
      宮崎
    • 年月日
      2010-03-17
  • [学会発表] アミロウロン酸分解菌の単離とその分解酵素の性質2009

    • 著者名/発表者名
      長山隼, 羽生直人, 他6名
    • 学会等名
      セルロース学会第16回年次大会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2009-07-02

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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