• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

甲殻類の化学受容体の特定と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 19658081
研究機関京都大学

研究代表者

豊原 治彦  京都大学, 農学研究科, 准教授 (90183079)

キーワード化学受容体 / イセエビ / 嗅覚 / Gタンパク質 / 触覚
研究概要

本研究では、化学シグナル受容体遺伝子はすべてロドプシンと類似した7回膜貫通型Gタンパク質共役受容体をコードしており、膜貫通領域に高度に保存されたアミノ酸配列を有することが知られていることに注目し、特に化学シグナルが生理・生態に重要な機能を果たしていると予想される海洋無脊椎動物について、PCR法を用いた受容体遺伝子のクローニングとその化学シグナル応答性を明らかにすることを目的とする。実験動物としては、これまでの形態学的な研究から化学受容体の分布器官が特定されているイセエビに注目して研究を進めてきた。
化学シグナル受容体については、イセエビの触角からmRNAを調製し、得られたcDNAを用いてPCR-RACE法で進めた結果、770bpのバンドを得ることができた。昆虫のホモログから予想されるサイズは540bpであり、今回得られたものは若干、サイズが大きが、塩基配列解析の結果、化学受容体をコードする遺伝子である可能性が推測された。一方、昆虫の化学受容体の類推から、甲殻類の嗅覚受容体の情報伝達系はIP3を介したものと予想された。IP3を介する情報伝達系では、Gタンパク質としてはGαqが用いられていると考えられた。そこで、PCRにより当該遺伝子のクローニングを試みた結果、イセエビのGαqをコードすると考えられる遺伝子のクローニングに成功した。一方、イセエビにおいて化学受容体が発現していると予想される第一触覚ならびに第二触覚の微細構造の観察を行い、受容体発現が予想される構造を明らかにすることに成功した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Identification of receptors of main sex pheromone components of three Lepidopteran species2008

    • 著者名/発表者名
      5. T. Sakurai, M. Murai, T. Yasuda, S. Kugimiya5, R. Ozawa
    • 雑誌名

      Eur. J. Neuroscience 28

      ページ: 893-899

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi