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2008 年度 実績報告書

海産魚における生殖細胞ゲノムへのインテグレートを目指した遺伝子導入法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19658082
研究機関近畿大学

研究代表者

家戸 敬太郎  近畿大学, 水産研究所, 准教授 (90330240)

研究分担者 豊原 治彦  京都大学, 農学研究科, 准教授 (90183079)
木下 政人  京都大学, 農学研究科, 助教 (60263125)
キーワードマダイ / 遺伝子導入 / マイクロインジェクション / トランスポゾン / トランスポゼース / インテグレート
研究概要

前年度の研究で,vasaプロモーターと3'UTRとの間にGFP遺伝子を連結し,その両端にtransposase認識配列を付加した発現ベクターをメダカtransposaseのmRNAとともにマダイ受精卵に導入したところ,12%以上の魚のゲノムDNAからGFP遺伝子が検出され,メダカトランスポゾンシステムの有効性が示された。そこでさらに,トランスポゾンシステムが実際に機能しているかどうかを確認する目的で次の実験を行った。
まず,メダカtransposaseのmRNAの共インジェクションの有無の影響を調べたところ,孵化後5ヶ月目までに死亡した魚ではmRNA有りの場合40%の個体からGFP遺伝子が検出され,mRNA無しの場合には23%であった。一方,孵化後5ヶ月目まで生残した個体では,mRNA有りが12.4%,mRNA無しが12.5%と差異がみられなかった。従って,mRNAの共インジェクションの効果は無いことはないが,共インジェクションによって導入遺伝子のゲノムへの取り込みが急激に増大し,生命維持に影響が出てしまうのかもしれない。
次に,transposase認識配列の有無の影響を調べた。その結果,transposase認識配列をもつ発現ベクターを導入した場合には,mRNAの有無にかかわらず孵化後約5ヶ月目では12.4〜14.7%の個体の鰭からGFP遺伝子が検出されたが,transposase認識配列をもたない発現ベクターを導入した場合にはGFP遺伝子は検出されなかった。従って,ゲノムへのインテグレートにはtransposase認識配列が必要であることが分かった。
さらに前年度にGFP遺伝子が鰭から検出された個体の生殖線をサンプリングし,生殖腺組織からGFP遺伝子の検出を試みたところ,16尾中1尾が陽性であった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Pulsed expression of growth hormone mRNA in the pituitary of juvenile Pacific bluefin tuna under aquacultured conditions2008

    • 著者名/発表者名
      Kohsuke Adachi
    • 雑誌名

      Aquaculture 281

      ページ: 158-161

    • 査読あり
  • [学会発表] メダカトランスポソンを利用したトランスジェニツクマダイ作出に関する研究2008

    • 著者名/発表者名
      家戸敬太郎
    • 学会等名
      第31回日本分子生物学会年会・第81回日本生化学会大会合同大会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2008-12-10
  • [学会発表] トランスジェニツクマダイの作出技術開発2008

    • 著者名/発表者名
      家戸敬太郎
    • 学会等名
      第11回マリンバイオテクノロジー学会大会シンポジウム「魚介類マリンバイオテクノロジーの最先端研究」
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2008-05-25

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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