本年度の研究は下記の点について実施した。 研究計画1)細胞内局在タグの開発: マーカー遺伝子として膜局在性のAcGFP1-Memを用い、その遺伝子の下流にSmpd1あるいはSpam1遺伝子の3'非翻訳領域を接続し、上流領域にCMVプロモーターの転写制御領域を組み込んだ組換えベクターを構築した。このベクターを培養細胞株(Cos7)に一過的なトランスフェクションを行い、それぞれの遺伝子の3'非翻訳領域が正常に機能することおよびマーカータンパクの発現とタグ配列が細胞内の局在に有効であることを確認した。 研究計画2)半数体特異的遺伝子発現プロモーター解析: 上記で細胞内局在性を確認できたタグを融合したマーカー遺伝子に半数体特異的な発現制御を行うプロモーター領域を組込み、形質転換ベクターを構築した。半数体特異的プロモーターとしては、比較的短い領域で高い半数体特異性と転写活性を示すマウスプロタミン1遺伝子上流の転写調節領域を利用した。マウスのゲノムからPCRによってプロタミン1遺伝子のプロモーター領域を増幅し、研究計画1)で構築した遺伝子のCMVプロモーターと置換することによって形質転換ベクターを構築した。原罪トランスジェニックマウスの作成中である。
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