研究課題/領域番号 |
19658119
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研究機関 | 麻布大学 |
研究代表者 |
土屋 亮 麻布大学, 獣医学部, 教授 (30188586)
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研究分担者 |
斑目 広郎 麻布大学, 獣医学部, 准教授 (20173768)
荻原 喜久美 麻布大学, 獣医学部, 講師 (50154381)
久末 正晴 麻布大学, 獣医学部, 准教授 (80333144)
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キーワード | イヌ / 乳腺腫瘍 / ネコ / マウス乳癌ウイルス / レトロウイルス |
研究概要 |
イヌにおいて乳腺腫瘍は腫瘍の発生の中で最も頻度が高いことが知られており、ネコにおいても発生は多くその発生機構にMMTVが関与している可能性がある。前年度は乳腺腫瘍の犬や猫においてMMTVの検出をPCR法にて実施し、高頻度にMMTVのEnv領域に遺伝子断片を検出することが出来たが、その塩基配列の特定までは行えなかった。そこで、犬の乳腺腫瘍症例でMMTVが陽性であった10例において、塩基配列の特定を実施したところ、いずれの検体においてもMMTVの98%以上の相同性を持つことが明らかとなった。また、過去に採取された病理組織検体についても、現在サンプルの収集作業および解析を進めている。病理検体組織では、良質なDNAを採取し正確な検出系を確立することが困難であるが、現在は実験系の確立に成功しつつある。本年度に得られた結果から、イヌおよびネコにおいてMMTVが感染している可能性がより一層高まり、今後サザンブロット法によるウイルスの検出やプロウイルス組み込み部位の検索を実施し、仮説の立証に向けて進めてゆく予定である。
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