研究課題/領域番号 |
19659023
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研究種目 |
萌芽研究
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
田中 正一 九州大学, 大学院・薬学研究院, 准教授 (00227175)
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研究分担者 |
土井 光暢 大阪薬科大学, 薬学部, 教授 (10183500)
伊東 祐二 鹿児島大学, 工学部, 准教授 (60223195)
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キーワード | ジ置換アミノ酸 / 配座固定ライブラリー / 免疫制御分子 / ペプチド / 3次元立体構造 / リード化合物 / 環状アミノ酸 / ヘリックス |
研究概要 |
環状アミノ酸含有の配座固定ペプチドライブラリーを構築して、免疫補助刺激分子を制御するシード分子を探索し、3次元立体構造解析と新たなリード化合物の分子設計を行うことを目的とする。研究計画は、1.環状ジ置換アミノ酸よりなる配座固定ペプチドライブラリーの構築、2.環状ジ置換アミノ酸ライブラリーを利用した免疫制御分子(免疫補助刺激分子)の探索、3.ヒット化合物の3次元立体構造解析と新たなリード化合物の分子設計の3段階であり、本年度は段階1を中心に研究した。 1.環状ジ置換アミノ酸よりなる配座固定ペプチドライブラリーの構築:環状ジ置換アミノ酸をビスヨード化合物によりマロン酸ジエステルをビスアルキル化後、クルティウス転移反応を行う方法により合成した。また、環状ケトン化合物のBucherer-Bergs反応を利用する方法も検討し、この合成反応も利用可能であることを実証した。今後、さらに効率的にアミノ酸を合成する必要があることが分かった。合成した光学活性環状アミノ酸をL-アミノ酸からなるペプチドの中に導入した短鎖のペプチドライブラリー合成のための条件検討を行った。さらに、配座固定ペプチドライブラリーの構築を固相としてランタンを用いて行う方法について調査を行った。 2.環状ジ置換アミノ酸ライブラリーを利用した免疫制御分子(免疫補助刺激分子)の探索:環状ジ置換アミノ酸ペプチド・ライブラリーの構築について打ち合わせをおこない、ライブラリーのモデル、大きさ、ディバーシティなどについて実験計画をたてた。環状アミノ酸の効率的合成の問題からライブラリー構築と探索には至っていないが、まずモデル実験を行いその後、T細胞を制御している補助刺激分子と結合するアッセイを行う必要があることが分かった。 3.3次元立体構造解析:合成したモデルペプチドの単結晶を作成し、X線結晶解析により3次元立体構造を調べ、12mer程度の長さのオリゴマーの3次元立体構造解析が可能であることが分かった。
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