研究概要 |
1)標的蛋白とマルチバレントペプチドライブラリーとの結合の高感度検出法の確立 マルチバレントペプチドライブラリーの核はLysが3個結合した構造(MAP構造)であり、遊離のε-アミノ基2個、α-アミノ基2個を有する。各々にアミノカプロン酸(U)をスペーサーとして結合させ、さらにアミノ酸を順次結合させていくことにより4価のライブラリーが合成できる。ここではではさらに末端にビオチン標識を施す。標的蛋白はHis-tag標識したStx2B-subunitを用いた。両者を反応後、アビジン標識ドナービーズならびにNi-キレートアクセプタービーズ(AlphaScreen^<TM>,PerkinElmer)を加え、680nmの光でフォトセンシタイザーを含むドナービーズを励起した。その結果一重項酸素が発生し、この時両ビーズが近接している場合、すなわちライブラリーと標的蛋白が結合している場合にのみ、チオキシン誘導体を含むアクセプタービーズから370nmの化学発光が定量的に発生した。この光を検出することにより両者の結合の超高感度検出法を確立することができた。 2)標的蛋白に対する最適核構造の決定 まず、Uを1-4個有する一連のマルチバレントペプチドライブリーを作成し、標的蛋白との結合を上記法で検討した。その結果、以下に示す最適核構造を決定することができた。(MA-XXXX-AU)_4-3Lys
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