研究概要 |
様々な生物種において胚発生過程は、盛んな細胞増殖とともに、高頻度のアポトーシスが観察される。 まず我々は胚発生期のメダカを用いて、アポトーシスのリアルタイムでの可視化を念頭に、基礎データとしてTUNNEL法による定量化を行い、以下の結果を得た。 1)神経管由来の構造(網膜、脳、脊髄)において大半のアポトーシスが検出される。また尾の先端も多くのアポトーシスが検出される。 2)網膜、脊髄のアポトーシスは胚発生の特定の時期に高頻度で起こる。 3)網膜、脳においては多数のアポトーシスした細胞がクラスターを形成していた。 4)脳、尾においてアポトーシスの実行酵素であるカスパーゼ3B,カスパーゼ3Aそれぞれが強く発現する。 以上の結果は論文として、Acta Histochem Cytochem.に掲載された。 さらにFRETをもちいてin vivoにおけるアポトーシス全体像の可視化を行うため、トランスジェニックメダカの作製を現在進めている。
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