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2008 年度 実績報告書

タンパク質品質管理と骨代謝のダイナミクス

研究課題

研究課題/領域番号 19659082
研究機関宮崎大学

研究代表者

今泉 和則  宮崎大学, 医学部, 教授 (90332767)

キーワードタンパク質品質管理 / 骨粗鬆症 / 小胞体ストレス / OASIS
研究概要

本研究は骨形成異常を示すOASIS遺伝子欠損マウスを用いて、骨代謝のダイナミクスをタンパク質品質管理という視点から解析し、小胞体ストレス応答を制御することで、骨代謝異常を伴う疾患に対する根本治療法の開発のための基本原理を構築することを目的とする。本年度は以下の研究成果を得た。
1)OASISによる1型コラーゲン転写誘導のメカニズム;プロモーター解析、ゲルシフトアッセイ、ChIPアッセイなどにより、1型コラーゲン遺伝子上流に存在するUPRE(unfolded protein response element)-like配列に作用してOASISが1型コラーゲンを転写誘導することを明らかにした。
2)OASISの活性化制御;骨芽細胞の初期分化に関わるBMP2を骨芽細胞に作用させると、軽微な小胞体ストレスが誘発されることがわかった。OASISはこの小胞体ストレスに応答して膜内切断を受け、活性化して核に移行し、転写ターゲットの誘導を行うことがわかった。
3)骨折の治癒機転と治療へのアプローチ;OASIS欠損マウスに骨折負荷を実験的に与え、治癒過程を病理組織学的に検討した。OASIS欠損マウスでは野生型に比べ1型コラーゲンの産生レベルが低く、骨再生が著しく遅延していた。このことからOASISが骨再生に必須の分子であることが確認できた。また、OASIS欠損マウスにビスフォスフォネートを投与し骨病変に対する治療効果について検討した。ビスフォスフォネート投与群では明らかに骨基質形成が促進されていた。このことからOASIS欠損マウスは骨形成不全症あるいは骨粗鬆症のモデル動物として有用であることが確認できた。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (8件)

  • [学会発表] 小胞体ストレストランスデューサーOASISと骨形成.2009

    • 著者名/発表者名
      村上智彦, 西村理行, 米田俊之, 和中明生, 今泉和則
    • 学会等名
      第114回日本解剖学会全国学術集会
    • 発表場所
      岡山
    • 年月日
      20090328-20090330
  • [学会発表] 新規小胞体ストレスセンサーBBF2H7欠損マウスにおける軟骨形成異常.2009

    • 著者名/発表者名
      齋藤敦, 日野真一郎, 今泉和則
    • 学会等名
      第114回日本解剖学会全国学術集会
    • 発表場所
      岡山
    • 年月日
      20090328-20090330
  • [学会発表] A novel endoplasmic reticulum stress transducer BBF2H7 expressed ininjured neurons.2008

    • 著者名/発表者名
      Saito A, Hino S-I, Imaizumi K.
    • 学会等名
      The 38th Annual Meeting of the Society for Neuroscience
    • 発表場所
      Washington, DC, USA.
    • 年月日
      20081115-20081119
  • [学会発表] 軟骨形成と小胞体ストレストランスデューサーBBF2H7.2008

    • 著者名/発表者名
      日野真一郎, 齋藤敦, 今泉和則
    • 学会等名
      第3回臨床ストレス応答学会大会
    • 発表場所
      秋田
    • 年月日
      20081114-20081115
  • [学会発表] 骨形成不全を示すOASIS遺伝子欠損マウスに対するりセドロネートの効果.2008

    • 著者名/発表者名
      関屋裕史, 村上智彦, 今泉和則
    • 学会等名
      第26回日本骨代謝学会学術集会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      20081029-20081031
  • [学会発表] 新規小胞体ストレスセンサーBBF2H7欠損による軟骨形成異常.2008

    • 著者名/発表者名
      齋藤敦, 日野真一郎, 今泉和則
    • 学会等名
      第26回日本骨代謝学会学術集会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      20081029-20081031
  • [学会発表] ER stress transducer OASIS and bone formation.2008

    • 著者名/発表者名
      Imaizumi K.
    • 学会等名
      5th Meeting of Bone Biology Forum
    • 発表場所
      Susono, Shizuoka
    • 年月日
      20080822-20080823
  • [学会発表] 小胞体ストレスセンサーBBF2H7遺伝子欠損マウスの解析.2008

    • 著者名/発表者名
      日野真一郎, 齋藤敦, 今泉和則
    • 学会等名
      日本解剖学会第64回九州支部学術集会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2008-10-25

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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