研究課題
1. 多分子複合体を検出する技術開発について。当初の研究計画書基づき、上皮細胞増殖因子下流での多分子複合体検出技術の確立を目的に研究を遂行した。Bimolecular fluorescence complementation(BiFC)による実験系の確立を行う過程で、分子の相互作用と細胞内局在に関する新しい知見が得られた。現在、本来の検出系の確立を進めるとともに、この分子間相互作用の細胞内局在について、その分子機序を明らかにするための研究を平行しておこなっている。2. 多分子複合体形成の機能解析について(1)DNAによる自然免疫系発動に関する分子動態について明らかにした。DNAの細胞内センサー分子DAIを同定し、B-DNA-DAI-TBK1-IRF3という複合体がインターフェロン産生に重要であることを明らかにした。またDAIとB型DNAの直接結合を画像化することに成功した。この成果はNatureに報告した。(2)2重鎖RNAをセンスし、自然免疫発動に関与するToll様受容体下流におけるアダプター分子TICAM1とそれらの複合体に関する細胞内動態について解析し、J.Immunolo.誌に報告した。(3)遺伝子発現を負に制御するmiRNAとターゲットmRNAをセンスする分子とその複合体が核内に小体を形成することを、FRETおよびBiFCを用いて観察した。Plant Cell Physiol.誌および日本分子生物学会で発表した。
すべて 2007
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (2件)
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