• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

プリオン蛋白質のデュアルピンポイント蛍光標識法の確立とその応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19659116
研究機関岐阜大学

研究代表者

武藤 淳二  岐阜大学, 人獣感染防御研究センター, 助教 (80432186)

キーワードプリオン / 蛋白質 / 蛍光標識 / FRET / 構造解析 / 神経変性疾患
研究概要

プリオン病は致死性の神経変性疾患であり、正常な立体構造のプリオン蛋白質(PrP)から構造変換した異常型PrPが発症に関わると考えられている。しかし、正常型から異常型への構造変換メカニズムや異常型PrPの立体構造など未だに不明な点が多く、プリオン病の克服にはこれらの解明が必要である。これまで正常型PrPの立体構造は決定されているが、異常型PrPの構造は決定されていないため、異常型PrPの解析手法として蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)に着目した。この技術を応用するため4塩基コドン法を用いてアミノ酸部位一ケ所を蛍光標識したPrPの作製を試みた。
PrPの全長(aa23-231)をコードする遺伝子をpROX-FLに組み込んで蛍光標識PrP合成用のプラスミドを構築した。また、N末端を欠損したPrP(aa122-231)をコードする遺伝子をpIVEX2.4dに組み込んで同様のプラスミドを構築した。無細胞蛋白質合成系により、これらのプラスミドと4塩基コドンを持つTAMRA標識tRNAを用いて蛍光標識PrPの合成を行った。
蛍光標識PrPの合成を確認するため、合成産物を用いてSDS-PAGEを行い、トランスイルミネーターにより蛍光を発するバンドの検出を試みた。N末端を欠損した蛍光標識PrPは確認できなかったが、全長の蛍光標識PrPにおいて蛍光が検出された。これは抗PrP抗体を用いたウェスタンブロットのバンドと一致した。しかし、この蛍光標識PrPは大部分が蛋白質合成後の沈殿に含まれていた。また、蛋白質合成後の上清を用いてNiアフィニティー精製を行い、蛍光相関分光法を用いて並進拡散時間の測定を試みたが、測定値が小さく、未反応の蛍光標識tRNAの混入が示唆された。
今後、種々の実験や構造の詳細な解析には未反応tRNAの除去、蛋白質合成時の可溶化およびリフォールディングなどの検討が必要である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 正常型プリオン蛋白質構造安定化への挑戦2007

    • 著者名/発表者名
      武藤淳二
    • 雑誌名

      臨床獣医 25

      ページ: 10-14

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi