研究課題/領域番号 |
19659132
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研究種目 |
萌芽研究
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
城川 美佳 東邦大学, 医学部, 助教 (10177785)
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研究分担者 |
長谷川 友紀 東邦大学, 医学部, 教授 (10198723)
平尾 智広 香川大学, 医学部, 准教授 (20325335)
藤田 茂 東邦大学, 医学部, 助教 (50366499)
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キーワード | リスクマネジメント / 社会医学 / 医療安全文化 / 患者参加 |
研究概要 |
医療安全文化指標のレビュー:米国AHRQ(Agency for Healthcare Research and Quality)は、2004年に病院内スタッフを対象とした医療安全文化の評価指標を開発した。スタッフ間のコミュニケーションを中心とした12領域42項目からなり、医療提供者間の関係や勤務状況等、主に医療提供者間のコミュニケーションに重点が置かれている。医療安全文化の醸成程度や院内非安全事象の報告状況との比較などの調査に用いており、2007年からは当該調査結果をデータベース化し、参加病院が自院の評価に用いることができるようにしている。また、米国NQF(National Quality Forum)は、施設内でのケア提供者に焦点を当てた、医療安全管理者向けの安全文化醸成を目的とした教育ツールを作成している。 日本語版医療安全文化指標(試行版)の開発:AHRQによる医療安全文化評価指標は、日本語に翻訳することで利用可能と考えられた。近年、患者参加型医療が重要視されるようになり、医療分野においても、医療者とは異なる「患者」の視点によって医療者のみでは見落とされる非安全事象を発見できることが、長谷川らの研究で報告されている。AHRQ評価票では、患者によって発見しうる非安全事象を拾い上げるために必要な医療者-患者間のコミュニケーションの領域に関する項目がない。本研究では、その項目の作成を検討中である。 試行版の導入可能性の検証:なお、本年度は、試行版の作成に至らなかったため、その導入可能性については次年度に検証する予定である。
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