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2008 年度 実績報告書

ターゲテドプロテオミクスによる血清マーカー複合体のマルチプレックス解析技術開発

研究課題

研究課題/領域番号 19659140
研究機関東京大学

研究代表者

浜窪 隆雄  東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (90198797)

キーワードPTX3 / 疾患マーカー / プロテオミクス / 炎症 / 自然免疫 / LC / MS / タンパク質複合体 / 磁気ビーズ
研究概要

PTX3はペントラキシンファミリーに属するタンパク質で、炎症時に白血球や血管内皮細胞から放出され、炎症関連物質のオプソニン化に働くと考えられている。これまで不安定狭心症や脳血管障害などで血中に増加することが知られていて、これらの疾患の血液マーカーとして期待されている。PTX3は炎症初期に様々なタンパク質と相互作用するパターン認識受容体として働き、免疫担当細胞への抗原提示(オプソニン化)に関わっていると考えられている。このことから、PTX3が血中でどのようなタンパク質と複合体を形成しているかを調べることは、PTX3の病態との関連を知る上で重要である。本研究では、PTX3に対する特異的モノクローナル抗体を磁気ビーズに固定化して微量のPTX3を血液から回収し、形成している複合体を質量分析器(MS)にて解析する手法の開発を行った。順天堂大学病院より敗血症の患者血液の提供を受け、EDTA採血の患者血液からPTX3を磁気ビーズにより免疫精製して、MSにて同定することに成功した。メジャーな相互作用タンパク質としては、補体系タンパク質およびインターαトリプシンインヒビターを同定した。これらは、MantovaniらによってPTX3が相互作用することが報告されているタンパク質であり、この方法によってPTX3の血中での複合体を同定することができることが示されたと考えられる。さらにこれまで報告されていないタンパク質も数種類同定することに成功した。疾患とどのような関連性を持つかについては、症例数を増やして精査する必要があるが、本研究の目的とした血清マーカー複合体のターゲッドプロテオミクスによる解析手法が確立されたと考えられ、今後血液診断において重要な技術になるものと期待される。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Expression of pentraxin 3 (PTX3) in human atherosclerotic lesions.2008

    • 著者名/発表者名
      Savchenko A, Imamura M, Ohashi R, Jiang S, Kawasaki T, Hasegawa G, Emura I, Iwanari H,Sagara M, Tanaka T, Hamakubo T, Kodama T, Naito M.
    • 雑誌名

      J Pathol. May;251(1)

      ページ: 48-55

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://www.1sbm.org

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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