| 研究課題/領域番号 |
19659166
|
|---|
| 研究種目 |
萌芽研究
|
| 研究機関 | 大阪府立公衆衛生研究所 |
|---|
研究代表者 |
高橋 和郎 大阪府立公衆衛生研究所, 感染症部, 副所長兼感染症部長 (10171472)
|
|---|
| 研究分担者 |
西村 公志 大阪府立公衆衛生研究所, 感染症部, 主任研究員 (80250299)
左近 直美 大阪府立公衆衛生研究所, 感染症部, 主任研究員 (50291216)
|
|---|
| キーワード | ノロウイルス / 迅速診断 / リコンビナント蛋白 |
|---|
| 研究概要 |
ノロウイルスはおもに小児や高齢者の施設で集団感染を起こし、また食中毒も起こすことから迅速な診断が必要であるが、現行のPCR法では1日を要する。本研究では現場で約10分で診断可能なイミュノクロマト法を開発することを目的とする。すなわち、ノロウイルスの種々の株の小カプシッド蛋白あるいはVpのアミノ酸配列の中で相同性の高い部位に対する抗体を多数作製し、より多くのウイルス株に反応する抗体を選択する。この抗体を用いて定法に従いイミュノクロマト法を作製し、臨床検体の吐物や便中のノロウイルスを検出することが可能であるか否かを検討することを目的とした。
H19年度はまずリコンビナントVp蛋白の作製を目標とした。NV genotype GII.4陽性の糞便検体からRNAを抽出し、Vp蛋白遺伝子の全長をPCR法を用いて増幅し、PCRプロダクトはクローニングベクター pCR4-TOPO(invitrogen) に組み込んだ。塩基配列が正確であることを確認後、大腸菌をトランスフォームし、複数の大腸菌コロニーを得て、少量培養しVp蛋白の発現をSDS-PAGEにて確認した。当該蛋白が大腸菌体に産生されるため、大腸菌を大量培養後、菌体を破砕しアフィニティーカラムにてVp蛋白を精製した。純度の高いVp蛋白が約10mg精製された。H20年度は、このVp蛋白でマウスを免疫してポリクローナル抗体を得、この抗体を用いてイミュノクロマト法を作製していく予定である。
|
