研究課題/領域番号 |
19659167
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研究機関 | (財)大阪府保健医療財団大阪府立健康科学センター |
研究代表者 |
中村 正和 財団法人大阪府保健医療財団大阪府立健康科学センター, 健康生活推進部, 部長 (00450924)
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研究分担者 |
石川 善紀 (財)大阪府保健医療財団大阪府立健康科学センター, 副所長 (30450919)
木山 昌彦 (財)大阪府保健医療財団大阪府立健康科学センター, 健康生活推進部, 参事兼医長 (10450925)
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キーワード | 社会医学 / 循環器・高血圧 / 禁煙 / 検査値 / メタボリック・シンドローム / 体重 / 介入研究 |
研究概要 |
禁煙に伴う体重や検査所見の長期変化を調べることを目的として、2001〜2006年に大阪府立健康科学センターの健診を5年間継続的に受診し、喫煙状況の質問に答えた男性2033名を対象に、喫煙状況と体重、BMI、血液検査結果の関係を2要因分散分析を用いて検討した。対象者を非喫煙者596名、喫煙者793名、初年度は喫煙、翌年から禁煙した禁煙者79名、過去に禁煙し継続している過去禁煙者565名の4群に分類した。その結果、非喫煙者に比較し禁煙者は、体重やBMIが1〜2年目にかけて有意に増加しその後横ばいで推移、Tchは1〜3年目にかけて有意に増加しその後有意に減少、白血球数は有意に経年的に減少、Hbが1〜2年目にかけて有意に減少、尿酸が1〜2年目にかけて有意に増加した。HDLは全群が経年的に有意に増加したが、特に禁煙者の1〜2年目の増加が大きかった。血糖やHbAlcは、全群が経年的に有意に増加していた。対象をメタボリックシンドローム(MS)の基準を満たすものに限定すると(非喫煙者113名、喫煙者124名、禁煙者10名、過去禁煙者118名)、禁煙者は体重やBMIが1〜2年目にかけて減少、全群のTchやLDLが経年的に減少し、HDLが経年的に増加、血糖は禁煙者が、HbAlcは全群が経年的に増加、尿酸は禁煙者で3年目以降減少していた。以上の結果より、禁煙後の体重の変化と他の検査結果の動きは同調しており、禁煙と同時に体重をコントロールすることが検査結果の安定や改善につながると考えられた。しかし、糖代謝は全群で経年的に増加しており、今後検討する必要がある。 2008年2月より禁煙後の検査結果の変化を介入研究により予備的に検討することを目的に、禁煙希望のMS男性を対象として禁煙治療、身体計測、血液検査、腹部CT、運動や栄養調査を実施している。現在までに予定登録者15名のうち8名を登録した。
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