研究課題/領域番号 |
19659170
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 修 浜松医科大学, 医学部, 教授 (70093044)
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研究分担者 |
権守 邦夫 浜松医科大学, 医学部, 助教 (10006744)
菅野 さな枝 浜松医科大学, 医学部, 特任研究員 (50391090)
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キーワード | ラマン分光法 / 薬毒物分析 / レーザービーム / シアン化カリウム / メラミン / ヒ素化合物 / 安全 / 安心 |
研究概要 |
1. 種々の重金属ならびに毒物のラマンスペクトル測定 研究協力者である米国コロラド大学Anthony T.Tu名誉教授に有益な助言・討論をしていただきながら、実際の実験は装置の設置されている浜松ホトニクス中央研究所に赴いて行った。その際、同研究所の平松光夫博士、岡崎茂俊博士に協力していただきながら研究を展開した。重金属を含む比較的多種類の毒物についてラマンスペクトルを測定した。その結果シアン化カリウム(KCN)で2080cm^<-1>付近に極めて強い単一ピークが出現し、意外にも水やガラスなどによる振動妨害ピークが出現しないことが判明した。現在血漿中シアンの検出を成功させるべく、いわゆる"surface enhanced"技術を取り入れ、感度を飛躍的に向上させるべく実験を重ねている。 2. 粉ミルク中メラミンのラマンスペクトル分析法の確立 近年中国から輸入されたペットフードや粉ミルクに多量のメラニンが混入されており、特に米国では約1500匹の犬や猫が死亡、または多くの乳児がメラニン混入ミルクを飲み中毒症状を呈するなど社会問題となっている。そのため、メラニンは有機化合物で、重金属ではないが、そのラマンスペクトルを測定した。その結果120-156cm^<-1>に数本のピーク、さらに676cm^<-1>に大きなピークが出現した。5種類の粉ミルクを入手し、676cm^<-1>付近の妨害ピークを調べたところ、バックグランドベースは比較的高いものの、妨害ピークは出現しないことが判明した。これらの結果を論文にまとめ、法中毒学専門雑誌Forensic Toxicologyに投稿し、受理されたところである。
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