研究課題/領域番号 |
19659175
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
小松 かつ子 富山大学, 和漢医薬学総合研究所, 教授 (50225570)
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研究分担者 |
田中 謙 富山大学, 和漢医薬学総合研究所, 准教授 (60418689)
東田 千尋 富山大学, 和漢医薬学総合研究所, 助教 (10272931)
貫名 信行 独立行政法人理化学研究所, 病因遺伝子研究グループ, グループディレクター (10134595)
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キーワード | 伝統薬物 / 東洋医学 / 代替医療 / アルッハイマー病 / ハンチントン病 / 和漢薬 / 石菖蒲 / アルカロイド |
研究概要 |
1.神経回路網の再構築により認知症を改善・治療できる活性分子の同定ラット大脳皮質神経細胞にアミロイドβの活性部分配列Aβ(25-35)を処置して神経突起の萎縮とシナプス密度の減少を誘発させた。Aβ(25-35)と同時に、石菖蒲メタノールエキスを各種溶媒で分配した各画分または化合物を処置した結果、エーテル画分と酢酸エチル画分(10μg/ml)、水画分(100μg/ml)及びβ-asarone(100μM)で有意な軸索及び樹状突起の伸展作用が認められた。またエキス残渣を50%メタノールで抽出しブタノールー水で分配した水画分(10μg/ml)も有意な軸索伸展と樹状突起の伸展傾向が認められた。 2.タンパク質凝集体産生を抑制する伝統薬物の同定マウス神経芽細胞腫Neuro2a細胞にハンチンチンを発現させたHD150Q Cell Lineを用いて、242種類の和漢薬、インド生薬またはタイ生薬のメタノールエキスまたは水エキスのタンパク質凝集体産生抑制作用を検討した。48種類の生薬がコントロールに比し30%以上の凝集体産生抑制作用があり、その内21種類が強い作用を示した。これらのエキスはHttexon 1-EGFPの発現を抑制せず、転写に影響がなかった。活性の強かった生薬Aのメタノールエキスについて分画操作を行い、同様に検討した結果、アルカロイド画分が 最も強く、0.25-2μg/mlの濃度で、コントロールに比し凝集体産生を50%減少させた。このアルカロイド画分(10mg/kg)をハンチントン病モデルマウス(R6/2マウス)に経口投与し、生存日数、機能判定を行った結果、寿命、症状において効果が認められた。
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