研究計画に沿って、以下の成果を得ることができた。 (1)超高密度音響映像呈示システムと超高密度音響映像ソフトウェアをもちいた音響療法の実施 昨年開発した、情報医療を実現するための超高密度音響映像呈示システムと情報医療素材として使用可能なソフトウェアのプロトタイプをもちいて、うつ病患者を対象として音響療法のプロトコールを構築し、パイロット的な治療を開始した。 (2)超高密度情報の治療効果評価法の開発 気分障害の患者に対して超高密度音響映像を用いた情報医療が及ぼす効果を評価するための質問紙調査などを設計した。 (3)本来-適応-自己解体モデルの検証 情報医療の基礎となる、環境と生物との不適合により自己解体現象を引き起こすというモデルについて、細胞生物学の手法とコンピュータシミュレーションの手法を組み合わせることにより、モデルの妥当性と進化における有効性を検討した。この結果は、原著論文として発表したものである。
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