研究分担者 |
菰田 弘 大阪大学, 医学部附属病院, 特任助教 (70432482)
北川 透 大阪大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (40314322)
西田 俊朗 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (40263264)
澤 芳樹 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (00243220)
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研究概要 |
1)MPM細胞表面に発現するヒアルロン酸レセプターCD44の発現の検討 ヒトMPM細胞株について抗CD44抗体(BRIC235,Hermes-1,MEM85,BU75,BU52)を用いてCD44の発現を検討すると、全ての抗体で90%以上のCD44Sの発現を認めた。 2)各種分子量HAのMPM細胞に対する結合性の検討 200kDa蛍光HAの上記細胞との結合性を検討すると高い結合性を有しており、その結合は中和抗体BRIC235により完全に阻害され、非中和抗体Hermes-1では全く阻害されなかった。また、各種分子量のHAによる蛍光HAの結合阻害実験では、1100,135,32,6.55kDaの順に阻害効率が高く、6.55kDaのHAでは、200kDaの蛍光HAの結合を阻害できなかった。 3)各種分子量HAのMSTO211H細胞の増殖能ならびに遊走能に及ぼす影響に関する検討 MSTO211Hに各種分子量HAを添加後の増殖能には有意差を認めず、Transwell Chamberを用いたMigration Assayにおいても各種HA間で有意差を認めず、HMW-HAを投与してもMPM細胞の増殖能ならびに運動能に影響を認めなかった。今後リン酸化などの細胞内シグナルを検討し各種HAの影響を検討を行う。 4)HMW-HA-CDDPの作製 30mgのHAに対して0.6,1.2,2.4,4.8mgのCDDPを添加高温にて混合後透析。プラチナ濃度を測定し、4.8mgCDDP+30mgHAにて0.6mg/mLのMicelleを作製した。 MPMにはCD44が豊富に発現しており、文献で報告されている低分子量HAよりもHMW-HAは結合性が高く、また結合することで明らかな運動能増殖能の亢進を来たさないことが明らかとなった。以上よりHMW-HA-CDDPを作製し、今後はその抗腫瘍効果の検討を行う。
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