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2007 年度 実績報告書

マウス系統差を利用したアレルギー体質関連遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 19659258
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

久保 允人  独立行政法人理化学研究所, シグナル・ネットワーク研究チーム, チームリーダー (40277281)

研究分担者 岡本 まり子  独立行政法人理化学研究所, シグナル・ネットワーク研究チーム, 研究員 (30415111)
キーワードIL-4 / 遺伝的連鎖解析 / Th1 / Th2 / 近交系マウス / マイクロアレイ / アレルギー
研究概要

Th1/Th2バランスの制御バランスの制御機構には、遺伝的背景によって差異があることが、近交系マウスを用いた解析から分かってきている。我々は、Th2優位な系統としてBALB/cを、Th1優位な系統としてB10.D2を用い、BALB/c系統にB10.D2をもどし交配を重ねることにより、BALB/cの遺伝的背景を持つコンジェニックマウスを作製し、それぞれのコンジェニックマウスの中で、Th1優位なB10.D2の表現型を持つマウスを構築した。T細胞からのIL-4産生能を表現型として、各染色体上に存在する特異的マイクロサテライトを利用した遺伝的連鎖解析から、染色体16番目の染色体上の限局した30Mbの領域に、T細胞からのIL-4産生能と非常に高い連鎖関係を持つ場所を見いだし、DICE(Determinant of IL-4 commitment)とした。150遺伝子のDICE領域内に存在する遺伝子において、アフィメトリクスのマイクロアレイを用い、BALB/c と B10.D2間に存在するうち、60遺伝子についてmRNAの発現パターンが異なるものを検索した。その結果、発現パターンが異なる遺伝子が1つ同定された。この遺伝子について、BALB/cおよびB10.D2以外の近交系マウスで、T細胞からのIL-4産生能との相関性を検討したところ、いずれの場合もこの遺伝子の発現が高い場合、T細胞からのIL-4産生が減弱する逆相関の関係が認められた。また、マウス系統間におけるSNPの存在についても、非常に良く連鎖していることが明らかとなった。現在、この遺伝子を発現させたトランスジェニックマウスを構築するとともに、BALB/cとB10.D2間でゲノムレベルでのスワップしたにノックインマウスを作製している。

  • 研究成果

    (14件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (12件) (うち査読あり 12件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Regulation of Th1 vs. Th17 differentiation: Selective contribution of thetranscription factor IRF1 to the IFN-γ-IL-12 axis of signaling networks in CD4^+ T cells2008

    • 著者名/発表者名
      Kano, S.
    • 雑誌名

      Nature Immunology 9

      ページ: 34-41

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Murine IL-4 is able to signal via chimeric human IL-4Rα/mouse γ-chain receptor2008

    • 著者名/発表者名
      Myburgh, E.
    • 雑誌名

      Mol. Immunol 45(5)

      ページ: 1327-1336

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Th1/Th2応答とクロマチン制御2008

    • 著者名/発表者名
      久保 允人
    • 雑誌名

      南山堂

      ページ: 77-86

    • 査読あり
  • [雑誌論文] T細胞サブセット:分化のメカニズムと免疫疾患の制御2008

    • 著者名/発表者名
      久保 允人
    • 雑誌名

      細胞工学 27(2)

      ページ: 110-112

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Involvement of the Programmed Death-1/Programmed Death-1 Ligand Pathway in CD4^-CD25^- Regulatory T-Cell Activity to Suppress Alloimmune Responses2007

    • 著者名/発表者名
      Kitazawa, Y.
    • 雑誌名

      Transplantation 83

      ページ: 774-782

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Notch: filling a hole in T helper 2 cell differentiation2007

    • 著者名/発表者名
      Kubo, M.
    • 雑誌名

      Immunity 27

      ページ: 3-5

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The regulation of ll4 gene expression in mast cells and basophils is regulated by distinct proximal and distal 3' enhancers2007

    • 著者名/発表者名
      Yagi, R.
    • 雑誌名

      Mol. Cell. Biol. 27(23)

      ページ: 8087-8097

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Regulatory dendritic cells protect against cutaneous chronic graft-versus-host disease mediated through CD4^+CD25^+Foxp3^+ regulatory T cells2007

    • 著者名/発表者名
      Fujita, S.
    • 雑誌名

      Blood 110(10)

      ページ: 3793-3803

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Construction of an open-access database that integrates crossreference infromation from the transcriptome and proteome of immune cells2007

    • 著者名/発表者名
      Hijikata, A.
    • 雑誌名

      Bioinformatics 23(21)

      ページ: 2934-2941

    • 査読あり
  • [雑誌論文] メモリー型T細胞:アレルギー反応を制御する新たなT細胞サブセット2007

    • 著者名/発表者名
      久保 允人
    • 雑誌名

      アレルギー・免疫 14(2)

      ページ: 12-18

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Th2細胞とマスト細胞におけるIL-4発現制御2007

    • 著者名/発表者名
      田中 伸弥
    • 雑誌名

      臨床免疫 47(1)

      ページ: 26-32

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Notchによるアレルギー・Th2分化制御2007

    • 著者名/発表者名
      田中 伸弥
    • 雑誌名

      細胞工学 47(2)

      ページ: 132-136

    • 査読あり
  • [学会発表] IgE産生誘導にIL-4エンハンサーCNS-2は必須である2007

    • 著者名/発表者名
      田中 伸弥
    • 学会等名
      第17回京都T細胞会議
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      20070615-16
  • [学会発表] I型ヘルパーT細胞におけるIL-13遺伝子の発現機構2007

    • 著者名/発表者名
      本村 泰隆
    • 学会等名
      第17回京都T細胞会議
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      20070615-16

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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