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2008 年度 実績報告書

精神発達障害緩和分子同定のための一卵性双生児間エピゲノム比較アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 19659261
研究機関山梨大学

研究代表者

久保田 健夫  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (70293511)

キーワード遺伝学 / 遺伝子 / ゲノム / 脳神経疾患 / 発現制御
研究概要

本研究の目的は、ゲノムを共有する一卵性双子間でも存在するエピゲノムの差異が存在する最近の知見を背景とする、レット症候群の一卵性双子例を対象にした精神発達障害の新規関連遺伝子を探索することである。具体的には、双子間のエピゲノム(DNAメチル化パターン)差異領域を特定し、その中から本症候群の責任蛋白質(MeCP2)によって調節されるメチル化遺伝子を見いだし、最終的に双子間での発現差異を明らかにする。平成20年度は、この目的を達成させるために、ゲノムマイクロアレイ装置で解析する試料の調整法の確立,ならびに調整された試料を用いた解析を行った。具体的にはメチル化DNAを選択的に吸着し濃縮させる,チル化DNA結合タンパク質(MBD2b)のカラムを用いて濃縮し、濃縮されたDNAサンプルにおいて、前年度に明らかにした材料であるヒトリンパ球における高メチル化領域がみられ、低メチル化領域がみられないことを、定量リアルタイムPCRにより確認した。
その結果、Bisulfite sequencing法で高メチル化が認められたCDX1, PNLDC, HISTIH2BA遺伝子領域は濃縮され、同法で低メチル化が認められたPTTGIP, STCH遺伝子領域やCpGを含まないAGEH遺伝子領域は濃縮されていなかった。以上より、MBD2bのカラムはメチル化領域を選択的に濃縮していると考え、これを用いてアレイ解析を行った。その結果、高メチル化が予想される領域はメチル化が高く描出された。この基礎的研究成果をふまえ、双子間比較を行い、症状の差異に関連する遺伝子を見いだす予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] ヒトジンパ球における遺伝子プロモダター領域のDNAメチル化パターン : 臨床研究にむけてのエピゲノム基盤.2008

    • 著者名/発表者名
      大堀健太, ら
    • 雑誌名

      山梨医科学雑誌 23

      ページ: 65-74

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Epigenetics in congenital diseases and pervasive developmental disorders.2008

    • 著者名/発表者名
      Kubota T
    • 雑誌名

      Environ Health Prev Med 13

      ページ: 3-7

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ICF, an immunodeficiency syndrome : DNA methyltransferase 3B involvement. chromosome anomalies, and gene Dysregulation.2008

    • 著者名/発表者名
      Ehrlich M, ら.
    • 雑誌名

      Autoimmunity 41

      ページ: 253-271

    • 査読あり
  • [学会発表] レッド症候群一卵性双生児のエピゲノム解析にむけての基礎的検討.2008

    • 著者名/発表者名
      大堀健太, ら.
    • 学会等名
      第2回エピジェネティクス研究会
    • 発表場所
      静岡県三島市
    • 年月日
      2008-05-09
  • [図書] DOHad(ドーハッド)その基礎と臨床2008

    • 著者名/発表者名
      久保田健夫, 遠藤和志
    • 総ページ数
      177
    • 出版者
      金原出版
  • [備考]

    • URL

      http://erdb.yamanashi.ac.jp/rdb/A_DispInfo.Scholar?ID=B001FD4573E64EC9

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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