平成19年度は、主に<調査法1>を実施した。 方法)19年度の調査では、健常児の幼児の造形表現の特徴と空間認知を把握するために、可塑性のある粘土を渡し、「自由につくるよう」指示し、制作後「何をつくったのか」質間をした。 材料)粘土、マッチ、粘土ベラ、粘土板 対象者)千葉県流山市立保育所に通う3歳男児22名、女児22名、4歳男児70名・女児89名、5歳男児90名・女児87名、6歳児66名・56名、のべ502名。 調査年月)2007年9月〜2008年2月。 調査時間)約45分〜60分。幼児自身が完成した、と判断したところで終了した。 場所)各保育所にてクラスごとに行った。 作品回収とともに作品の撮影を行った。現在、作品について整理中であり、合わせて、(1)立体造形表現の男性、女性度の評価を(1)モチーフ、(2)装飾性・構図、(3)超現実性・リアリズム、(4)平和性・戦闘性についての得点化から性の度合いを検討する。(2)粘土活動に表れる発達の特徴のスコアリングとして、(1)ちぎる、(2)押す、(3)ヒモ形、(4)おだんご形、(5)おせんべい形、(6)塊をひっぱりひねり出す、(7)複合形、についての分類のための検討を行っている。 平成20年度は、ターナー症候群女児、先天性副腎過形成症女児について、同様の調査、分析を実施し、健常児の男児、女児の調査結果と比較検討を行い、胎生期の性ホルモンの作用の差が空間認知などの脳機能に影響しているか明らかにする。
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