• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

乳児重症ミオクロニーてんかんにおける変異イオンチャネル蓄積病態の実証

研究課題

研究課題/領域番号 19659272
研究種目

萌芽研究

研究機関福岡大学

研究代表者

廣瀬 伸一  福岡大学, 医学部, 教授 (60248515)

キーワードチャネル / 受容体 / てんかん / 中枢神経 / 遺伝子
研究概要

重症ミオクロニーてんかん(SMEI)の姉妹例でGABA_A受容体γ2のサブユニット遺伝子異常を見いだした。HEK細胞を用いてGABA_A受容体を再構築し,変異γ2サブユニットの受容体の電気整理学的特性について,検討したところ,変異γ2サブユニットを有するGABA_A受容体の機能不全が確認された。さらにGABA_A受容体の各サブユニットを蛍光色素で標識し,細胞ない局在を観察したところ,変異γ2サブユニットを有するGABA_A受容体は細胞表面に発現されず,細胞内にとどまることが観察された。共焦点レーザー顕微鏡を用いた観察ではγ2サブユニットを有するGABA_A受容体は細胞表面に輸送されずER(小胞体)に蓄積することが観察された。これらの細胞のアポトーシスを評価したところ,正常のGABA_A受容体を発現した細胞に比べ,変異γ2サブユニットを有するGABA_A受容体ではアポトーシスが亢進していることが観察された。さらに姉妹のうち乳児期からの頻回のけいれんを来たし,死亡した姉の剖検脳標本で,GABA_A受容体が神経体で顆粒状に免疫染色されることを確認した。以上からSMEIでは欠陥イオンチャネルがERに異常蓄積し,ERストレスにより最終的には発熱やその他の因子により神経細胞死を引き起こすため予後不良となるとの仮説を支持した。現在,モデル動物を作成するための基礎実験おを行っており,動物作出によりさらに個体での病態を検討中する予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Mutation screening of AP3M2 in Japanese epilepsy patients2007

    • 著者名/発表者名
      Hirose S, et. al.
    • 雑誌名

      Brain Dev 29(8)

      ページ: 462-467

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Type I split cord malfomlation is a significant pathomechanism of spinabifida aerta in neonates2007

    • 著者名/発表者名
      Hirose S, et. al.
    • 雑誌名

      Med.Bull.Fukuoka Univ 34(4)

      ページ: 261-266

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Midazolam for the treatment of neonatal electroencephalography-confirmed seizures2007

    • 著者名/発表者名
      Hirose S, et. al.
    • 雑誌名

      Med.Bull.Fukuoka Univ 34(4)

      ページ: 267-271

    • 査読あり
  • [学会発表] MICRO DELETION OF SCNIA IS ASSOCIATED NOT ONLY、 WITH SEVERE MYOCLONIC EPILEPSY IN INFANCY BUT ALSO、 WITH ITS BODERLINE PHENOTYPE2007

    • 著者名/発表者名
      Hirose S., et. al.
    • 学会等名
      the International congress of Pediatrics
    • 発表場所
      Athens Greece
    • 年月日
      20070825-30
  • [学会発表] Mutation screening of AP3M2 in Japanese epilepsy/Ming2007

    • 著者名/発表者名
      Hirose S., et. al.
    • 学会等名
      HUGO s 12th Human Genome Meeting
    • 発表場所
      Montreal
    • 年月日
      20070521-24

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi