研究課題/領域番号 |
19659361
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
吉村 紳一 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (40240353)
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研究分担者 |
岩間 亨 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20303498)
大江 直行 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (60362159)
榎本 由貴子 岐阜大学, 医学部附属病院, 医員 (20377659)
山田 清文 岐阜大学, 医学部附属病院, 医員 (40402200)
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キーワード | 脂肪組織由来幹細胞 / 骨髄由来間葉系幹細胞 / 脳虚血 / 細胞移植治療 |
研究概要 |
1.脂肪由来間葉系幹細胞の培養、分化誘導 C57BL/6マウスから脂肪由来間葉系幹細胞(ASC)を採取培養した。indomethacin、insulin、IBMX含有の培地にて培養すると24時間後にはneuron、glia、oligodendrocyteへの分化が誘導されること、また血管内皮用培地で培養すると7日後には血管内皮細胞(DiI Ac LDL陽性細胞)へ分化誘導されることを免疫染色で確認した。 2.骨髄由来、脂肪由来間葉系幹細胞のgrowth kinetics、産生サイトカイン量の検討 同マウスから採取培養した骨髄由来間葉系幹細胞(BSC)とASCを同条件で培養したところ、ASCsはBSCsに比べ増殖速度が有意に早いことを確認した。また、培地中に産生されるVEGFをELISAにて測定したところASCsはBSCsよりもVEGF産生量が有意に多いことを確認した。 3.骨髄由来、脂肪由来間葉系幹細胞の脳虚血/再灌流モデルへの効果検討 マウス中大脳動脈一過性(90分)閉塞/再灌流モデルを作成し、虚血90分後にASC、BSCをマウス尾静脈より静脈内投与して、24時間後の神経症状を評価し、脳梗塞容積をTTC染色で測定した。ASC、BSCともに24時間後の脳梗塞容積を縮小し神経症状を改善することが確認された。脳梗塞縮小効果はASCs,BSCsともに認められるがASCsの方がより強い傾向があることを確認した。 4.治療効果の機序検討 マウス中大脳動脈一過性閉塞モデル急性期への治療効果の機序の検討のため、ASCの産生する各種神経栄養因子について測定し、特にVEGFが主要な役割を果たす可能性を示した。
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