研究課題/領域番号 |
19659366
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
泉本 修一 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (40324769)
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研究分担者 |
橋本 直哉 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (90315945)
貴島 晴彦 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (10332743)
坪井 昭博 大阪大学, 医学系研究科, 寄付講座准教授 (10372608)
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キーワード | 悪性グリオーマ / 膠芽腫 / WT1 / 免疫療法 / ヘルパーT細胞 |
研究概要 |
がんワクチン療法において抗腫瘍免疫反応の主体となるのはCD8陽性キラーT細胞である。しかしながら、その効果的な活性化や作用にはCD4陽性のヘルパーT細胞(Th)の関与が重要となる。本研究ではその詳細な機能解析と機能増強法の追求により強力なWT1免疫療法を展開することを目的としている。平成19年度では以下の研究成果が得られた。(1)WT1特異的CD4陽性T細胞を誘導できるMHC class II拘束性マウスWT1ペプチドを同定した。すなわちマウスWT1のアンカーモチーフからコンピュータ解析し、2種類の候補を選択し、MHC class II拘束性にマウスWT1特異的CD4陽性T細胞を誘導できる15 merのマウスWT1エピトープを同定した。(2)マウス(C57BL/6)と同系統由来であるマウスグリオーマ細胞203Gを培養し、そのグリオーマ細胞がWT1が発現していることを、WT1抗体による免疫組織化学的検討により明らかにした。また同じく、MHC class IIが発現していることを抗class II抗体を用いた免疫組織学的染色により明らかにした。(3)マウスグリオーマ細胞203Gを定位的に脳内移植する手法を確立するため、マウス(C57BL/6)を麻酔後、固定装置に装着、穿頭し基底核部に細胞を1×10^7個注入、担脳腫瘍マウスモデルとして可能なことを確認した。また、麻酔後に大後頭孔より大槽内に腫瘍細胞を注入し、安定して簡便な担脳腫瘍モデルとして可能なことを確認した。(4)MHC class II拘束性のWT1特異的CD4陽性T細胞をフリーサイトメトリーで分離し培養株を樹立、さらにそのクローン樹立を行っている。
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