研究課題/領域番号 |
19659380
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
松田 正司 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40173843)
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研究分担者 |
小林 直人 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50234836)
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キーワード | プロサポシン / 神経保護因子 / ニワトリ / 二分脊椎 / 神経機能霜害 / 運動 / 培養 / 免疫組織化学 |
研究概要 |
我々のラットを用いた研究では座骨神経切断後に切断端をプロサポシンを注入した管内に入れておくと神経の伸長が促進され、脊髄運動神経及び感覚神経の細胞死が減少することを報告した。またニワトリ胚に手術的に二分脊椎を作製しその病態を解析してきた。本研究課題はプロサポシンの構造から見いだされた18個の合成ペプチドを用いて、二分脊椎における神経障害を軽減しようとするものである。 本年度は、まず人間のプロサポシンに対して作製した抗体で、ニワトリ胚の神経細胞が免疫染色されるか否かについて検討した。その結果、ニワトリ胚の神経細胞は本抗体に染まらず、交叉反応が無いことが分かった。 次にヒトのプロサポシンの分子配列から合成したPS18がニワトリ運動神経に効果が有るか否かの検討を進めている。ニワトリ胚脊髄のスライス培養にPC18が突起伸長効果を有するか否かを検討する予定であったが脊髄スライスは予想外に難しく、効果にバラツキが大きい。そこで、大脳皮質の神経細胞を分離し培養し、これにPC18を加えて効果を検討している。現在までの結果ではヒトのプロサポシンの分子配列から合成したPS18がニワトリ神経組織に効果が有ると思われる結果を得ている。今後は脊髄の分離培養への効果、手技が安定すれば脊髄スライスへの効果を研究していく予定である。さらに、実際に二分脊椎のニワトリ胚を用いてPC18を胚に投与し、孵化させて神経障害の軽減程度を検討する。
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