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2008 年度 実績報告書

p27siRNAおよびAtoh1遺伝子導入による哺乳類内耳有毛細胞の再生誘導

研究課題

研究課題/領域番号 19659434
研究機関東京大学

研究代表者

山岨 達也  東京大学, 医学部・附属病院, 教授 (60251302)

研究分担者 鈴川 圭吾  東京大学, 医学部・附属病院, 助教 (50447398)
キーワード再生 / 蝸牛 / 有毛細胞 / 遺伝子治療 / 前庭
研究概要

モルモットの蝸牛有毛細胞をエクタクリン酸(50mg/kg内頚静脈に静注)とカナマイシン(400mg/kg筋注)により傷害した。このモデルを用い、傷害4日後にp27siRNAとGFPをコードするアデノウイルスベクター(p27siRNA・GFPAdV)を蝸牛内に投与し、2ヶ月後の内耳における再生の有無を検討した。コントロールには反対側(非投与耳)およびコントロールベクター(random sense siRNA-GFP)投与耳を用いた。
機能については聴性脳幹反応(ABR)によりしらべたところ、p27siRNA・GFPdV投与側でコントロール側に比べ平均20dbの閾値低下が見られた。Surface preparetionおよびその割面の観察によりBrdUとGFPの多重染色を行ったところ、ベクターの感染細胞(GFP陽性細胞)における細胞分裂の存在が見られた。しかし有毛細胞マーカー(myosin VIIa)の多重発現は観察できなかった(今後の検討課題)。微細形態については走査電子顕微鏡により感覚上皮表面の形態をコントロールと比べたところ、境界細胞や柱細胞の表面に未成熟な聴毛が見られ、またもともと有毛細胞存在したscar部位にも聴毛に似た構造が見られた。透過電子顕微鏡により聴毛様構造物の生じた部位の細胞の状態を割面で観察したが、支持細胞が分裂して新たな有毛細胞様細胞が生じたという明らかな証拠は得られなかった。
前庭有毛細胞についてもゲンタシン溶解液(40mg/ml)を0.2ml中耳内に投与して傷害し、1週間後にp27siRNA・GFPAdVを外側半規管に投与した。その結果感覚上皮にGFPの発現は見られ、分裂能の亢進も確認できている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 内耳再生医療:現状と対策2008

    • 著者名/発表者名
      山岨達也
    • 雑誌名

      医学のあゆみ 224

      ページ: 240-241

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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