研究課題/領域番号 |
19659435
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研究種目 |
萌芽研究
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
宇佐美 真一 信州大学, 医学部, 教授 (10184996)
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研究分担者 |
工 穣 信州大学, 医学部附属病院, 講師 (70312501)
我妻 道夫 信州大学, 医学部附属病院, 医員 (00419409)
塚田 景大 信州大学, 医学部附属病院, 医員 (90419375)
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キーワード | 脳機能 / 聴覚 / 平衡覚 / fNIRS / 森林浴 |
研究概要 |
本研究では、fNIRSを用いて感覚器刺激を受けた際の、従来ブラックボックスであった脳機能を解明し、臨床応用につなげるための基盤情報整備を目的としている。本年度はNIRSを用いた聴覚、平衡覚、嗅覚、味覚刺激に応答する脳部位の特定を目的に、NIRSを用いた聴覚、平衡覚に関するデータ収集を行った。 ・ 聴覚:音声なしビデオおよび音声ありのビデオを視聴したときに活性化する脳部位を、一次聴覚野を中心とする言語性運動野を含む領域(横側頭回および上側頭回)に多チャンネル近赤外線スペクトロスコピーを用いて測定した。本年度は、健聴成人10名と難聴児童2名に対して測定を行いデータの収集と比較を行った。 ・ 平衡覚:外耳道冷水注入による刺激を与えた際の側頭-頭頂接合部を中心とした領域の脳血流変化を多チャンネル近赤外線スペクトロスコピーを用いて測定した。本年度は健康成人5名に対してデータの測定を行うと同時に、眼振などのデータの収集を行った。 ・ 森林環境下において「小川のせせらぎ」、「小鳥の声」などの聴覚刺激、「ヒノキ」の香りなどがどのような脳血流の変化を来たすかを測定した。同じ測定を職場環境などストレス下でも行い脳血流の変化、活性化部位などを比較検討し、森林浴の効果を脳機能という点から検討した。本年度は健康成人10名を対象に聴覚刺激時、視覚刺激時、ストレス課題負荷時のデータを測定し、職場(研究室)でのデータとの比較を行った。 ・ データ解析のソフトウエアを用いて、得られたデータの解析を行い、各刺激時における典型的な脳の活性化パターンを同定した。また、統計学的な処理を行い、対象群との比較検討を行うための手法の検討を行い、脳機能解析に適した解析手法を開発しつつある。
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